名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

06/11/19 - の記事

本日の名台詞

意を決すると、あたしは布団をはねのけた。
「あっ……」
一瞬にしてあたしは固まった。
ぬくぬくさん、さようなら……。
「さぶい……」
寒いのよー。
あわてて掛け布団ごと毛布をマントのようにひっ被る。
ぬくぬくよ。生き返れー。生き返れー。生き返れー。
呪文のように繰り返すと、ほんのちょっぴりだけぬくぬくが戻ってきた。


タイトル:お隣の魔法使い 不思議は二人の使い魔(小説:GA文庫)
作者  :しのさきさみ:篠崎砂美
絵師  :尾谷おさむ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :メアリー (229 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

派手な事件とかでっかいアクションなど一切無し、少女メアリーと、お隣の謎の青年ツクツクさんが織りなすちょっとだけ不思議なファンタジーです。細かい表現にまで気が配られていて、一文一文をじっくり味わいたくなる良作。GA文庫の中で一冊だけおすすめを選びなさいと言われたら、ためらうことなくこのシリーズを推しますね。(2冊だけど、まあ細かいことは気にしない)

それでは台詞解説。
朝からどうも雪かきをしているらしいお隣さんの音だけが聞こえてきて、なにをやっているのか気にはなるけどでも布団からは出たくない。出たくないけどなにやってるかは知りたい! そういう葛藤の末に布団から出てみたところ……。みなさんにも一度はこういう経験あるのでは?

恋のドレスとつぼみの淑女―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー

タイトル:恋のドレスとつぼみの淑女―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー(小説:コバルト文庫)
作者  :あおきゆうこ:青木祐子
絵師  :あき
デザイン:?
編集  :?

今年の1月に発売されて、既に3巻まで発売されているシリーズ。タイトルに前々から惹かれていて、とうとう手を出してみることに。

恋がかなうドレスを仕立てるいう噂の仕立屋「薔薇色」の仕立職人クリスを中心とした、ドレスを作りに訪れる女の子の恋とそしてクリス自身の恋の物語です。
題材が題材だけに、アクションとか活劇系が好きな人向きではないけど、裏方が主役な話ってけっこうツボ。クリスがその穏やかな目で、ドレスを仕立てる相手の心を徐々に解きほぐしていく過程がよいのえす