名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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06/12/05 - の記事

本日の名台詞

「今は離ればなれになってしまったけれど、ちゃんとお互いが納得して別れたのだからいい。わたしに義務があるように、彼には彼の大きな運命がある。
それは、わたしには想像もできないほどの過酷なものだけれど、彼はなんとか受け止めようとしているのがわかる。嘆いて、弱音を吐いて、くじけて、それでも逃れるまいとあがいている…、そんな弱い彼がわたしは好き。だって、わたしだって、弱いから。
はじめから強い人なら、好きになんてならなかった。彼がわたしの弱さを理解してくれる、弱い人だったから。弱い人の気持ちをわかる人だったから。――信じられる人だから、好きになったの」


タイトル:銃姫 8 (8)(小説:MF文庫J)
作者  :たかどのまどか:高殿円
絵師  :エナミカツミ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アンブローシア (55 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品紹介は画像クリックで~(またこれか

それでは台詞解説。読んだ通りかな。大事なのは単なる傷の舐め合いではなく、二人ともいろいろ立ち止まったり、時には逆戻りしかけたりしながらも一歩一歩前に向かっているということ。その上での弱さを認めた台詞なのです。

銃姫 8 (8)

タイトル:銃姫 8 (8)(小説:MF文庫J)
作者  :たかどのまどか:高殿円
絵師  :エナミカツミ
デザイン:?
編集  :?

いよいよ佳境に向けて盛り上がってきた……のはいいんですが、これほんとにあと1巻で終わるんですかね?
戦いをやめない人間に対し神さまの怒りによって、銃を媒介としないと魔法の発動ができなくなってしまった世界での魔法アクションです。
魔法の詠唱とかルールにこだわりがあって、おもしろいです。

くじびき勇者さま2番札 誰がお荷物よ!

タイトル:くじびき勇者さま2番札 誰がお荷物よ!(小説:HJ文庫)
作者  :しみずふみか:清水文化
絵師  :牛木義隆
デザイン:?
編集  :?

くじびきは神聖なもので、重要な物事はくじ引きで決められる……そんな宗教が圧倒的な勢力を持った世界で、運悪く?くじ引きに選ばれてしまったコンビが救世の旅に出る話。
どっかで「くじびきがすべてを決める」設定について、もにょっている感想を見かけましたが、そもそも清水文化作品の肝はそんな部分にはないわけです。

●1にも2にも設定なので、設定スキー御用達小説といってもいいくらい。
がちがちに世界観を固めてますね。描写されてない部分も含めて、徹底的に世界が構築されてます。うんちくも大好きで具体的に言うと2巻のあるシーンでは、気象変化について延々ニページ以上うんちくが展開されたりします。ヒロインが、機嫌がいい時もストレスを感じた時も解説を垂れ流すという「設定」があるとはいえ、一応ファンタジーのはずなんですけど(笑)

レンタルマギカ―鬼の祭りと魔法使い 下

タイトル:レンタルマギカ―鬼の祭りと魔法使い 下(小説:スニーカー文庫)
作者  :さんだまこと:三田誠
絵師  :pako
デザイン:?
編集  :?

相変わらず安定したおもしろさの魔法アクション。今回はみかんにスポットが当たってます。

このシリーズの場合、やはりいろんな系統の魔法がごちゃ混ぜにならずに並立しているというのが大きいです。ケルト魔術、神道、陰陽道、ソロモン魔術etc……
得手不得手、根源にある考え方も異なるこれらの魔術を、各キャラクターに割り振ることでそれぞれに見せ場も出てくるのでキャラクターが立つ、とまあそんな感じ。
特に設定スキーでなくとも普通に魔法アクションで十分楽しめます。

サバキの時間―SLEEPLESS SHEEP’S JUDGE

タイトル:サバキの時間―SLEEPLESS SHEEP’S JUDGE(小説:スニーカー文庫)
作者  :ほんぽさとる:本保智
絵師  :山本ケイジ
デザイン:?
編集  :?

罪を犯すものが多くなり、地獄に落ちた人間を管理しきれなくなって死者が再び現世に舞い戻り、悪事を働く。そんな死者を連れ戻し地獄の法廷につかせて罪を償わせる『六道輪廻護法官』のサバキと、悪縁が悪縁を呼んでどうしようもなく不運な少女・伊吹綾香。この二人の邂逅で幕を開ける現代ファンタジーです。

割とオーソドックスな内容ですが、変な癖などがないのでかなり読みやすいのはいいですね。……さすがに公式紹介文の「ヘルズアクション」ってのはだいぶ苦しまぎれな気がしますが(笑)。