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07/06/03 - の記事

戯れ言:ガガガ文庫はどこへ逝……もとい、どこへ行く?

ガガガ文庫創刊の印象については、既に各地のブログでも取り上げられていますが、一読者として気になる点をいくつか挙げてみます。
なぜ今回に限って拘るかというと、体力のある大手出版社のやり口に見えない斜め上っぷりだから。

●対象年齢って?
一見人気漫画のノベライズは中高生狙いに思えますが、「ハヤテのごとく」や「ぼくらの」の読者はどう考えても年齢層が高いのが明らか。
「新興宗教オモイデ教外伝」に至っては、内容以前にタイトルで若年層排除しちゃってます。
「FREEDOM」は小説の出来はよい、との感想も目にしましたが、そもそも存在自体が明らかに浮いていて、これは対象年齢以前の問題かも……。
ニトロプラス関連は現時点では判断が難しいですが、低年齢層向けかどうかは微妙?
全体的に作者の選定段階で、既に低年齢層を排除している印象を受けます。編集部で青年向けレーベルだと認識しているのであれば正しい方向性ではありますが、さてはて。

●新人の方向性
これに関しては現時点では判断保留。おそらく文章力や構成を重視したのではないかと思われる新人賞作品ですが、佳作受賞作まで出揃ってみないとなんとも言えません。なんとなく6月刊行のものは、エンターテイメント・キャラ重視な内容なんじゃないかと思えますが、真相やいかに。

●新人の扱いが酷い
編集側にもいろいろ意図はあったんでしょうが、あの帯を見る限りまともに売る気があるとは思えません。
創刊月のすべてのガガガ文庫は一字一句違わぬ同じ帯がついているので、どれが新人作品なのか区別がつきません。
新人賞受賞作!と書かれている本と、全く情報のない本、どちらが売り上げに貢献するかなど言うまでもありませんね。

●全力で突き抜けちゃいました
これはひとえに「武林クロスロード」がすごすぎました。(個人的にはおもしろかったですけどね?)
創刊時のイメージは後々までつきまといますが、エロエロありのあさっての方向に突き抜けたレーベルというイメージは果たしてどう作用するのか?
そして武林クロスロードに2巻は出るのか?>ここ重要、レーベルの未来を左右しかねません(笑)

●で、結局何をやりたいのか?
おそらく新しいことをしたいんでしょう、それはわかります。
しかし、その「新しいこと」の方向性がサッパリ見えません。絶賛迷走中?

……まあレーベル創刊当初迷走するのは、実のところ珍しいことではないのでただの恒例行事なのかもしれません。

2007年5月の傑作ライトノベルピックアップでは、思わず計3冊もガガガ文庫を取り上げてしまったくらいなので、別にこの記事に他意はないです。むしろ斜め上に行ってもらった方が他のレーベルと喧嘩しなくて幸せかもしれないと思ってみたりなんかして(笑)

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