名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「読者は、作家を裏切るのよ」
「読者の喜ぶ顔が見たいと思って書いても、勝手な要求ばかりする。こちらの想いが伝わらない。勝手に憧れて、勝手に失望して、勝手に憎悪する。ある日突然、手のひらを返したように冷淡になる。そのうち忘れてしまう。そうして、別の作家を見つけるのよ」
「読者は、作家が苦しんでいることなんか、知らないわ。そんなこと、本を読む側にしてみたらどうでもいいことだもの。作家が、読者の個人的な事情なんて気にしないように……」


タイトル:“文学少女”と神に臨む作家 上(小説:ファミ通文庫)
作者  :のむらみづき:野村美月
絵師  :竹岡美穂
デザイン:?
編集  :?
キャラ :朝倉美羽 (246 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

毎度名作文学をとっかかりにしつつ、人の心の闇と優しさの両面を鋭く描写する文学少女シリーズ。
いよいよ大詰めを迎えてます。

それでは台詞解説。
井上ミウが書くのをやめてしまったことにも連なる「裏切り」についての話。
いやなんというかこう……とても他人事とは思えないので取り上げました。いろいろ心しないといけないですね本当に。