名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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10/06/07 - の記事

本日の名台詞

「わたしは、そういうことが、ほんとうにいやなんです。私の知らないところで私のことが決められて、ぜんぶ手遅れになって全てを知るのは、もう二度とごめんなんです。
私は、二度と、知らないままで過ごすことをしないって、決めたんです。――目を閉じて、耳を塞いで、死んだふりをして生きていかないって、決めたんです」
「……そうか」
「はい、だから、ユリーさん。これからはそういう事、全部話してください。私が傷つくとか、不幸になるとか、そういうことは全部いいですから。それは私が決めますから」


タイトル:神さまのいない日曜日II(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :いりえきみひと:入江君人
絵師  :茨乃
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アイ・アスティン (199 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

優しいようで、残酷なようで、それでもやっぱり優しい。墓守の少女が主役の、そんな物語。大賞受賞は伊達じゃない!

それでは台詞解説。
いわゆる「優しい嘘」というものがあります。過去にアイはまさにその優しい嘘によって傷ついたことがあり、嘘には敏感に反応します。最後の一文が重いですね。

神さまのいない日曜日II

タイトル:神さまのいない日曜日II(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :いりえきみひと:入江君人
絵師  :茨乃
デザイン:?
編集  :?

15年前神様から捨てられた世界。
もう新たな命は生まれず、死者は死んでもそのまま活動し続ける。そんな「死ねない死者」を唯一鎮めることができる墓守の少女の物語。

2巻になって、さらに主人公の墓守少女アイのキャラには深みも出て、物語としても一段とおもしろくなってきましたよ!

すーぱー☆なちゅらる 2次元目 役立たずですみません

タイトル:すーぱー☆なちゅらる 2次元目 役立たずですみません(小説:HJ文庫)
作者  :しみずふみか:清水文化
絵師  :星崎ひかる
デザイン:?
編集  :?

超能力開発を行う学園特区での理系蘊蓄小説。
一言でまとめると、いつも通りの清水文化。

SNPと呼ばれる超能力が建築などあらゆる面に利用されているのもおもしろいですが、宇宙での作業などに利用しようという前振りの巻なので、相変わらず事故とか起こったりもしますが、物語的にはあんまり変動なし。
いやまあ、過去の清水文化作品の中では間違いなくラブコメは一番がんばってると思いますが、たぶんこのシリーズ読んでる人は最初からそういう層ではない気が……。
で、書くことがないのでちょっと脱線してみます。
清水文化作品の立ち位置について。