名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「わたしは、そういうことが、ほんとうにいやなんです。私の知らないところで私のことが決められて、ぜんぶ手遅れになって全てを知るのは、もう二度とごめんなんです。
私は、二度と、知らないままで過ごすことをしないって、決めたんです。――目を閉じて、耳を塞いで、死んだふりをして生きていかないって、決めたんです」
「……そうか」
「はい、だから、ユリーさん。これからはそういう事、全部話してください。私が傷つくとか、不幸になるとか、そういうことは全部いいですから。それは私が決めますから」


タイトル:神さまのいない日曜日II(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :いりえきみひと:入江君人
絵師  :茨乃
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アイ・アスティン (199 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

優しいようで、残酷なようで、それでもやっぱり優しい。墓守の少女が主役の、そんな物語。大賞受賞は伊達じゃない!

それでは台詞解説。
いわゆる「優しい嘘」というものがあります。過去にアイはまさにその優しい嘘によって傷ついたことがあり、嘘には敏感に反応します。最後の一文が重いですね。