名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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10/09/13 - の記事

本日の名台詞

「……だ、」
「大丈夫、って訊かないで。大丈夫だから」
「……で、」
「でもさ、って言わないで。大丈夫だから」
「……か、」
「加賀さんなにやってんの、って言わないで。ばかなんじゃないの、って言わないで。わかってるから。わかってるの。ばかなの私。はい大失敗。はいはいはい、やらかしました。これでまた今日も嫌われた。途中から失敗したのはもうわかってた、でも止められなかった、引っ込みがつかなかった、何年も何年も同じこと繰り返してるのもわかってる、もう取り返しがつかない! そう、なぜなら私はばかだから! でもやらかしてしまったことはもうしょうがないの! なぜなら時間を巻き戻すことはできないから!」


タイトル:ゴールデンタイム 1(小説:電撃文庫)
作者  :たけみやゆゆこ:竹宮ゆゆこ
絵師  :駒都えーじ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :多田万里&加賀香子 (170 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ごくごく普通の大学生と、絶世の美女だけど空回りばかりで意中の人への想いが正しく届けられないお嬢様をメインとした青春ラブコメ。

それでは台詞解説。
愛しの人である柳澤にベタ惚れのあまり他の女への嫉妬心が変な形で暴走し、大失敗をやらかした直後のやりとり。不覚にもこれできゅんと来ました。感情で突っ走るタイプにはこういう人っていそうですね、散々口から出るままボロクソ言ってしまってから後悔するんだけど、もう相手は自分の言い分など聞いてくれない……あああ、切ない。

僕たちは監視されている

タイトル:僕たちは監視されている(小説:このライトノベルがすごい!文庫)
作者  :さとだかずと:里田和登
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

第1回このライトノベルがすごい!大賞<金賞>受賞作。

なんといっても設定が非常におもしろかったですね!

特定の人にはわかりやすく例えると、ニコニコ生放送を使って視聴者(患者)に常時自分のプライバシーを公開し、患者の秘密意識を満足させている少女たちの青春を描いた物語です。

ファンダ・メンダ・マウス

タイトル:ファンダ・メンダ・マウス(小説:このライトノベルがすごい!文庫)
作者  :おおまくろう:大間九郎
絵師  :やすだすずひと:ヤスダスズヒト
デザイン:?
編集  :?

第1回このライトノベルがすごい!大賞<栗山千明賞>受賞作。

この作品に関してはあとがきを先に読んでもらった方がいいかもしれません。立ち読みしてみて、あとがきで興味が出たら読んでみるのもありで。
いや、実はですね私もこれ選考時にこれ読みだした時、「なんつう読みにくい文体だ!」と思いました。読みにくいというかとっちらかっているというか。それでも、文章に慣れ、読み進めるうちに展開が面白いのなんの、あっという間に夢中になって一気に最後まで読みました。
その時点では、癖は強いけどすごくおもしろかったなーだったんです。

で、その後経歴を聞き、なんとこれがはじめて書いた小説だと知って呆然ですよ!
いやはや、どうにも参りました。むろんおすすめです。

死想図書館のリヴル・ブランシェ 2

タイトル:死想図書館のリヴル・ブランシェ 2(小説:電撃文庫)
作者  :おりぐちよしの:折口良乃
絵師  :KeG
デザイン:?
編集  :?

死想図書館という世界の稀覯本を集めたこのよではない場所にある図書館。
そこの本は、自らの意思を持ち人型を取り、時に逃げ出すものもいる。とある経緯から、そんな稀覯本の回収をすることになった、超速度での速記を特技とする少年イツキが主役のアクション。

珍しい本のいろんな蘊蓄が、このシリーズの見せ場のひとつだと思いますが……
個人的には、もう完全に無表情司書のリヴル萌えの一心で読んでます。いいんですよ、そういう読み方超OKなのがラノベなんだから!