名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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07/02/15 - の記事

本日の名台詞

「出てきた? 違う、逃げてきたんだろ。密室で他人とコミュニケーションが取れずに、別の場所に逃げてきた。おまえは昔からそうだ。嫌なことがあると、そこから移動することだけを考える。解決することなく、ただポジションをずらす」
「クラスメイトと上手くいかなかったんだろ。斜に構えて、距離を取って、強調せずに口だけは達者だ。心の中で相手を馬鹿にして、自分を擁護する。自分は悪くないって、周囲の人間が悪いんだって。その結果がこれだろうが」
「おまえはいつもそうだ。いつも逃げてばかりで、地球を一周するつもりか? そうしたらどこに逃げる? 自分の心の中か? おまえはこの世界で存在はない。心の中の国で存在するなんて、なんて情けない人間だ」


タイトル:扉の外(小説:電撃文庫)
作者  :どばししんじろう:土橋真二郎
絵師  :白身魚
デザイン:?
編集  :?
キャラ :蒼井典子 (121 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

閉鎖空間ものにして、強度の青臭さを誇る作品。

さて本日の台詞解説ですが、その青臭さが分かりやすく出ているものにしてみました。
オタクな人間にはこういう傾向があることが少なくないので、紹介している自分自身割と耳に痛いような(苦笑)。特に後半部分は秀逸な台詞ではないかと。

E.a.G.

タイトル:E.a.G.(小説:電撃文庫)
作者  :しばむらじん:柴村仁
絵師  :也
デザイン:?
編集  :?

「我が家のお稲荷様」シリーズの作者さんの新作。
設定はいろいろ謎なままなんですが、話自体は一冊でわりと綺麗に終わっているので意外と単発? 少なくともシリーズ化についてあとがきでは言及されてはいませんでした。
ちょっとハードボイルド風なところのある伝奇アクションです。
異世界から「敵」の殲滅のためにやってきたその「男」は、知り合いの少女の体に憑依。その少女のことが気になってしょうがないゴドーは、事態の解決までその男・Dの行動を監視と称してついて回ることに……。
少女の体に憑依しているのが男なのに、体は少女のままなので「月のもの」がやってきて、本人そっちのけで大慌てしていたりといった描写がなんだかおもしろかったですね。これもある意味TSものとも言えるのかな?
ただ、前述したように設定は一切がっさい謎なままなので、そういうのが気持ち悪い人は手を出すのは注意した方がいいかもしれません。

悪魔のミカタ666スコルピオン・オープニング

タイトル:悪魔のミカタ666スコルピオン・オープニング(小説:電撃文庫)
作者  :うえおひさみつ:うえお久光
絵師  :藤田香
デザイン:?
編集  :?

驚異的なペースで刊行されあっという間に13巻出て第一部完になった後、ずっと音沙汰が無かった悪魔のミカタシリーズが二年半の時を経て帰ってきました。
いやめでたい。
さて、そんなお久しぶりなシリーズなんですが……初っぱなから飛ばしてます。
いきなり思春期の男の子の煩悩炸裂。さあ果たしてこの煩悩に智恵の実は関わっているのかいないのか? それは読んでのお楽しみ。
それにしても、このシリーズでわたしは真嶋綾先輩がお気に入りなので、この巻でかなりの活躍を見せてくれて非常に嬉しいです。がんばれ綾先輩。