名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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08/04/11 - の記事

本日の名台詞

「君は……いったい、何者なんだ?」
「私はただの鉄道駅員です。今までも、これからも。誰も知らない、誰も来ない、そして誰もいない、この小さな駅のたった一人の駅員、でも、もし、もう一度あなたがここに訪れてくださることがあったなら、そのときは、すこしだけお話しすることもあつかもしれません。私の歩んできた150年の歴史、見たもの、聞いたもの、感じたこと、思ったこと。たくさんの小さな物語を、あなたの小さな友人として、手作りのアップルパイと、とっておきのハーブティと一緒に……」


タイトル:θ―11番ホームの妖精(小説:電撃文庫)
作者  :とうまちとせ:籘真千歳
絵師  :くらぽん
デザイン:?
編集  :?
キャラ :砂田&私 (84 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

実は内容的にかなり濃いSF。
主人公の「私」の性格によって一見するとほんわかした作風ですが、作中国家の陰謀に関わる場面があるのですが、対立が単純な二元論ではなくかなり複雑な図式になっていて、「政治」を感じさせます。矢継ぎ早に展開するアクションも見物。おすすめ!

それでは台詞解説へ。
なにげにちょこっとだけ「私」の秘密に踏み込んでます。これだけ読んでもよくわからないでしょうけれど、作品そのものを簡潔に表したよい台詞だと思います。

θ―11番ホームの妖精

タイトル:θ―11番ホームの妖精(小説:電撃文庫)
作者  :とうまちとせ:籘真千歳
絵師  :くらぽん
デザイン:?
編集  :?

SFですよ、SFっ!!
high Compress Dimension trasnport(高密度次元圧縮交通)通称C.D.と呼ばれる移動技術が『鏡の門』の実用化により発達した近未来。
東京駅のはるか上空に建設された”存在しない”11番ホーム。今日もまたわけありのやっかいごとが舞い込み、唯一の駅員である彼女はそれに対処する……。
イメージ的に銀河鉄道999が近いかも。あちらは旅の途中でいろいろな星に立ち寄るわけですが、逆にこの物語では列車がやっかいごとを背負ってくる、みたいな。
世界観がすっかり気に入ってしまいました。おすすめ。