名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞 その4

「あの子、すごい真っ直ぐじゃない」
「大事にしてるものがあって、そのために一生懸命で、折れないし曲がらないの」
「止まらないの。止められないの。わかる? 譲れない物が、一番に背中を押してくの。目の雨にどんな木や壁があってもおかまいなしに正面衝突させてくの。痛いったらないわよ」
だけど羨ましかった。


タイトル:マイフェアSISTER―姫君、拳を握りすぎです。(小説:ファミ通文庫)
作者  :たけおかはづき:竹岡葉月
絵師  :きゆづきさとこ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :江戸川睦月 (263 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

元・天才子役、今はただの一少年として日々を送っていた師走と、異世界の姫君とのボーイミーツガールな青春物語。
異世界~とは言いましたが、基本的に物語は現代日本で進行し、特にファンタジー方向に傾倒しているわけではないので普通に楽しんでいただけるます。
(や、世間にはけっこうファンタジー回避症の人がいるみたいなんでこうやってフォローに回ってるわけですが)
荒削りな印象もありますが、その代わりに作品の勢いというか生命力が極めて高いですね。

それでは台詞解説。
大切な人を守るためには無謀な行動すらも厭わない一途な姫君・アネモネの一挙一動を見ていて、一時女優としての自分を見失い欠けていた睦月が奮起させられた、その回想みたいなもの。たとえ愚直な突撃であっても、むしろそれゆえに心に訴えかけてくるものがあるのでしょう。