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ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち

タイトル:ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち(小説:メディアワークス文庫)
作者  :みかみえん:三上延
絵師  :こしじまはぐ:越島はぐ
デザイン:?
編集  :?

三上延の新境地! これはおもしろい!

メディアワークス文庫はどうしてもチェックが甘くなるんで、3月に出てたけどスルーしてましたが、人から『三上延の最高傑作』とまで言われ、あわてて注文、速攻で読み終えた次第です。

おおう、これは……
古書店での本のやりとりを通して見える人間模様です。異能、超常現象一切なし。キャラものではなく、しっかりとした人間模様を読みたい方、そしてもちろんビブリオマニアな方にはぜひ!

鎌倉の片隅でひっそり営業している古書店・ビブリア古書堂。祖母の遺品である古書をそこに見てもらいに行ったことが縁で、本は好きだが長文が読めない青年・五浦大輔はそこでアルバイトすることになる。
そこの店主である栞子は、極端な人見知りで接客業は務まるのか不安に思うレベルだが、古書に対する膨大な知識と愛、そして高い洞察力によって、古書にまつわる秘密と人間ドラマをまるで見てきたかのように解き明かしていく。

連作短編形式をとりつつ、ある程度物語はつながっていて、話は意外な方向へ。みるからに大人向きのストーリーと言えますが、いやーおもしろかった。今まで三上延といえばホラーと幼なじみ、その二つの印象が強かったんですが、新たな幅が広がりましたね!

古書に対する知識がなくとも、読んでるだけでわくわくしてくるようなビブリオマニアの心を揺さぶる題材なのもポイントです。


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