名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「割れちゃったな」
「うん」
「せっかく買ってもらったのに、残念だったな」
「ううん。
なくしちゃったらね、仕方がないんだよ。――寂しいけれど、仕方がないの。それでね、楽しかったなって思えばいいんだよ」
「――」


タイトル:カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~(小説:GA文庫)
作者  :しもじまけい:霜島ケイ
絵師  :ミギー
デザイン:?
編集  :?
キャラ :阿川太一&アカネ (300 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

この世界と妖怪世界の境界線に立っている空栗荘。
そこで下宿生活をはじめることになった太一がさまざまな妖怪と、そしてそれ以上に変な住人達と邂逅する妖怪奇譚です。
この手の妖怪ものって当たりが多いような気がするんですが、これもよかったですええ。

それでは台詞解説。
割れた、と言っているのは縁日で買った水風船のことですね。ただ、太一は家庭そのものが壊れしまったという過去を持っていることから、こういう意味深な形に書かれてます。目立つ印象はないけど、じわじわと効いてくる台詞です。