名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

悪魔は基本的に、世界に散らばる『悪意』を食らうことで力を得る。
人の不幸は蜜の味、という言葉があるように、怒り、憎しみ、悲しみといった負の感情が、悪魔にとっては何よりのご馳走なのだ。
この世を悪意で満たす。それがいま成すべきことなのである。だからわたしは悪事を働く。
罪を重ねれば重ねるほど、サタン様が真の意味で復活なさる日も近づくのである。
そう、今日この時点ですでにわたしの『悪』は始まっているのだ。
わたしの手には今、ゴミ袋が握られている。そのゴミ袋を、
「せい!」
ためらいもせず、かけ声と共に指定のゴミ捨て場に投げ捨てた。
周囲に人はいない。任務完了だ。
今日は燃えるゴミの日。焼却処分できるゴミを捨てる日のことである。
だがわたしが捨てたのは、燃えないゴミなのだ。
回収に来る人間の、怒りに満ちた表情がありありと思い浮かぶ。その感情がサタン様を喜ばせるとは知らず、グチの一つでもこぼすのだろう。
知らぬが仏、とはこのことだ、バカめ!


タイトル:リリスにおまかせ!(小説:電撃文庫)
作者  :あさみやかえで:麻宮楓
絵師  :こりえりこ:梱枝りこ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :リリス (14 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

現代に復活したものの、まだ魔力が足りないサタン様と、使い魔リリスが地味に悪行を重ねるアクションです。
微妙に間違った説明ですが、正しい説明でもあります。
密かなポイントは、サタン様は金髪ツインテールの見た目よ……いやギリギリ少女?だけどサタン様というからにはその精神は年増で、言葉遣いも偉そうなんだけど、その割には意外と常識人?なところ。

それでは台詞解説。
小さな悪からコツコツと。