名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「ちょっとお隣さん。トゥック……、ええとトックトイッ……、ええと……」
「トゥックトゥイックです」
「ツゥクトットット……、ええい、言いにくい。あなたなんてツクツクさんで充分だわ」
舌を噛みそうになって、いや、本当は少し噛んであたしは叫んだ。別段難しい発音ではないはずなのに、なぜかあたしには言いづらい。こういうときは、言いやすいように略してしまうに限る。うん、それが正義だ。


タイトル:お隣の魔法使い 始まりは一つの呪文(小説:GA文庫)
作者  :しのさきさみ:篠崎砂美
絵師  :尾谷おさむ
デザイン:大橋勉
編集  :?
キャラ :メアリー・フィールズ (17 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

まったり、ほのぼの、癒されます。
魔法使いという名前が付いてますが、感覚的にはちょっとだけ不思議な日常の中の非日常、おとぎ話のような優しい物語です。例えば学園異能とか(笑)殺伐とした物語ばかり読んでいる時にこれを読むとものすごく癒されます。

さて台詞解説。
この作品は、物語展開が連作短編のような形になってるのですが、毎回毎回ツクツクさんと名前を略されたお隣さんがいちいち訂正するのが絶妙な繰り返しとなって、よい感じです。実際に読んだ方の感想を見ても分かりますが、この繰り返しを気に入ってる方が実に多いこと多いこと!