名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

09/12/02 - の記事

あかてん☆ナイツ

タイトル:あかてん☆ナイツ(小説:ファミ通文庫)
作者  :かとうさとし:加藤聡
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

どうしてこうなった。

学園コメディと青春小説と学園七不思議とクライシスものを一緒くたにして、思う存分かき混ぜたらできあがってしまった、みたいなノリです。
あらすじにはラブコメとありますが、少なくともラブコメでは断じてないです。
全体的にはバカ小説のような設定でありながらもシリア……ス??

『いや待て待て』とツッコミを入れたくなるような展開があくまでコメディではなくシリアスに進むので、普通のコメディや普通の恋愛小説が読みたい人にはあえておすすめしませんが、独自性を重視する人には買い。でも合わなくてもうらみっこなしで。

09/12/01 - の記事

本日の名台詞 その2

「……友達になってくれ」
「……えっ?」
「だってこないだ断っただろ、お前。
別に一回フラれたら、二回目を言うのも駄目って法はないはずだぜ」


タイトル:シュガーダーク 埋められた闇と少女(小説:スニーカー文庫)
作者  :あらいえんじ:新井円侍
絵師  :mebae
デザイン:?
編集  :?
キャラ :ムオル&メリア (137 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ストーリーと雰囲気で読ませます。よきボーイミーツガールがここに。

それでは台詞解説。
いろいろ秘密が多い彼女は、ムオルに対しては好意を抱いている風に思えるのに、距離が近くなることを恐れているような? それでもムオルはあきらめずに再び声をかけるのです。

本日の名台詞

「お兄ちゃんの阿呆。意地悪。空け(うつけ)。エロ。愚か者。カス。鬼畜。クズ。ケチ。穀潰し」
……ホントに何とでも言い始めやがった。だけど、そんな暴言は俺には通用しない。
「雑魚。失格者。スケベ。制服フェチ。粗悪。多淫。乳好き。面汚し。低能。鈍才。仲間でグループを作るように言われたら一人で残っちゃう。二次元には友達いっぱい」
「うぉぉ……」
思わず声が漏れていた。……だが、そんなことで俺が傷つくと思ったら大間違いだ。
「奴婢(ぬひ)。根暗。のろま。バカ。日陰者。腑抜け。変態。ポエムのタイトルは『未完成』」
「がはぁっ!?」
俺は頭を抱えて叫んでいた。なぜ知っているっ!? アレはもう捨てたはずなのに!
「間抜け。巫女好き。ムッツリ。『救世主(メシア)』というタイトルの歌詞を書いてみた」
「ひいぃっ!?」
「もじゃもじゃ。野卑。イタい子。『勇者:のりと』に『ヒロイン:ミミコ』でRPG」
「何が悪いっ! 誰だってやったことがあるはずだ!」
「似非優等生のふしだらな週末。弱味噌。来世に期待。竜頭蛇尾。累計五冊と二本」
「…………」
下手に『何の数字だよ!?』とも突っ込めない。もう調べられているんだから。
「劣等。六根罪障。猥雑。田舎者。迂愚。ゑぐい。檻の中がお似合いよ、ンジャメナの」
 


タイトル:こもれびノート(小説:HJ文庫)
作者  :しやけゆうな:しやけ遊魚
絵師  :葛西心
デザイン:?
編集  :?
キャラ :岸高法人&琴穂久玖瑠 (167 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

罵倒される会話劇。ストーリーはちゃんとあるけど、でもあえて会話劇こそすべて!と言ってみる。

さてそれでは台詞解説。
この作品の会話のノリを知ってもらうにはちょうどいいかな、と思って長いけど引用してみました。なんでこんなやたら長いのか? それはこの台詞を隅々までよーく見てください。特に文頭。まあちょっと無理目なやつもありますが、そこは愛嬌ですかね(笑)

シュガーダーク 埋められた闇と少女

タイトル:シュガーダーク 埋められた闇と少女(小説:スニーカー文庫)
作者  :あらいえんじ:新井円侍
絵師  :mebae
デザイン:?
編集  :?

第14回スニーカー大賞大賞受賞作。
ラノベではおそらく初となる受賞記者会見まで行うなど力の入れぶりが伝わってきましたが果たして……

結論から言うと、確かに大賞を取るだけのことはある、非常にすばらしいボーイミーツガールでした!
全力で赤枠おすすめ。

明確な「ひとつの世界」を感じさせる独自の雰囲気、落ち着いた文章、プロローグという性格もあるかもしれませんが、メインが萌えでもアクションでもなく、墓穴掘りなんだぜ!?

こもれびノート

タイトル:こもれびノート(小説:HJ文庫)
作者  :しやけゆうな:しやけ遊魚
絵師  :葛西心
デザイン:?
編集  :?

第3回ノベルジャパン大賞<奨励賞>受賞作。

毒舌会話劇がそのすべてと言っても過言ではありません。
両方読んだ人なら99%は連想すると思われるので書いてしまいますが、『化物語』の阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎの会話の応酬が好きな人は間違いなく買いでしょう!