名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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09/12/07 - の記事

本日の名台詞

あたしは雨が好きだ。そしておばあちゃんが好きだった。彼女だけが幼いあたしに小さな雨粒を、ほんの小さな言葉を、いつもあたしにふりかけてくれた。いい子だから。いい子だから。いい子だから。
いい子になれ、と彼女は言わなかった。
一度も言わなかった。
ただ、小刻みに幾度もうなずいて、あたしが生まれる前からあたしの中にすでに存在しているはずの、小さな小さな何かにむかって、くりかえしたのだ。
いい子だから。いい子だから、と。
人生は無意味で、無価値で、寝転がっているほうが心地よくて、でも一つだけ真実があるとすれば、それはこういうことだ。――ほんの何気ない一粒で、人はどこまでも走ることができる。


タイトル:15×24 link4 Riders of the Mark City(小説:スーパーダッシュ文庫)
作者  :しんじょうかずま:新城カズマ
絵師  :箸井地図
デザイン:?
編集  :?
キャラ :温井川聖美 (65 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

15人による大晦日の24時間群像劇。自殺を止めようとしたことに始まり、どんどん状況は錯綜していきます。

それでは台詞解説。
家庭でいろんなすれ違いなどもありコンプレックスの固まりになり、素直になれない嫌な子。本人もそれは自覚しながらもずっとどうにもできないままだったのですが、病院で重篤状態になっているおばあちゃんからの言葉が彼女の迷いを吹き飛ばします。人間、ただの一言によって突き動かされることがあるのです。

15×24 link4 Riders of the Mark City

タイトル:15×24 link4 Riders of the Mark City(小説:スーパーダッシュ文庫)
作者  :しんじょうかずま:新城カズマ
絵師  :箸井地図
デザイン:?
編集  :?

徳永準の自殺を止めるために集まった15人の少年少女の視点から送る、大晦日の1日の群像劇。
全6巻予定なので、折り返し点を過ぎたわけですが謎が謎を呼び、味方と思っていた人間は実は裏切り者、事態をもっとも把握していると信じる人間が実はだれも正しく全容を把握していない、15人+αの膨大な人間の思惑が複雑に絡み合って、誰が何のためにどう動いているのか?
これは非常におもしろいです。
まだ完結してないうちから言うのは時期尚早ですが、2009年のライトノベルマイベスト1かもしれません。

ねんどろいどぷち 化物語セット 其ノ壹 (ノンスケールABS&PVC塗装済み可動フィギュア)

タイトル:ねんどろいどぷち 化物語セット 其ノ壹 (ノンスケールABS&PVC塗装済み可動フィギュア)(その他)
作者  :グットスマイルカンパニー
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

2010年4月25日発売予定。
見ての通りの化物語のねんどろいどです。
完成度の高さについては今さらいうまでもなし。
そのうち第二弾以降も出るのでしょう。

私は、化物語のBD全巻予約済。つまりはどっぷり漬かってるので、発売されるのを今日知って速攻予約しましたよ!
いやー、最初講談社BOXという名のぼったくりには断乎屈しない!とか思ってたんですけどね……もう思うツボですね。