本日の名台詞
「黒園……黒園、がんばってね」
「あん?」
「わたし、応援するし……」
何事もなかった木曜日に下校するみたいな足どりである。
「黒園……黒園、黒園……ねぇねぇ、黒園」
「なんだよ、聞こえてるってば」
「ほんとにがんばって、わたし黒園の味方だよ。損得勘定とかじゃなくて、仲間……」
「ウソつけ、自分の命がかかってるからじゃん」
談笑しながら、彼女たちは下校していく。
「黒園、わたしたち、仲間?」
「あぁ、仲間だ」
「でも……二人だけの秘密にしようね? ひとには、ナイショだよ? 絶対ナイショね?」
「あたしの仲間だと恥ずかしいのかよ、嫌なのか!」
不思議なことに、淀んでいるはずの空気や、工場からの騒音は、どこか遠い。
黒園葵が現われると、劇場の照明が落ちたようにムードが変わる。けしてそれは厳粛なものではなく、「ありふれてしまえ」とこの世のすべてを笑うように……。
黒園が笑えば、何もかもが、ありふれる。
作者 :なかむらくろう:中村九郎
絵師 :むらたたいち
デザイン:?
編集 :?
キャラ :小桜冬羽&黒園葵 (97 P)
▼本日の作品&台詞解説▼
ごきげんよう。
アリフレロ布教委員会の会員・極楽トンボです(嘘)。
ともあれ、アリフレロです。激しくおすすめ中。感想についての責任はとれないけどおすすめ中。
ストーリーそのものはビリヤードのルールをなぞらえて神話を見ていくというかまあちゃんとわかるようになっているので、むしろわかりにくいのは構成かな。しかしそういうわかりにくさを越えて、ライトノベルとしてのノリも一級品だし、特にエンディングなんかはかなり泣かせる傑作です。せっかくだから、ぜひあなたも騙されたと思って一読してみてください。
それでは台詞……じゃなくてすいません。一シーンを抜粋。
とりあえずライトノベルの軽妙なノリをまず選んでみました。もうちょい違うシーンはまた今度。
αキスという怪物に狙われている小桜。でも、ちょっと戦いからは一息ついた状態の幕間劇です。こんな感覚を好きだと思ってもらえるなら、即買い。
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