名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「だから、言葉が要るんだ」
「言葉は、残酷なまでに確かだ。それは現実を切り分け、ただ一対の断面にする。矛盾は存在しえない。言葉こそ、この世界で最も大切なものだ」
「でも、言葉は剣だ。それは想いを確かな形にするけれど、同時に、形にならなかった部分を容赦なく殺す。ゆえに探偵は、代弁者であることに留まらなければいけない。闇に沈んでいる言葉を陽光の下に引き揚げることだけが探偵の職務だ。他者の、形にならない想いを、言葉にすることは許されない」


タイトル:神様のメモ帳 4(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :岸田メル
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アリス (199 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

引きこもりの探偵アリスと愉快な?仲間たちによる切なくもおかしい青春ミステリ。

それでは台詞解説。
この場合、なにかを密かに想う気持ちだけでは外部からはわからないので、それを形にしてくれるのがカバンである、というところでしょう。
なにかを明らかにする代わりに、他のことを無効にするこの内容はなかなかにヘビーです。