名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「大丈夫だよ。大友君は頑張って勉強して、いい大学行っていい企業に入って、高いお金で奥さんを買えばいいんだよ。お金があるってのは、ひとつの取り柄だからね。真央にはお金は単なる道具にしか思えないけど、大友君本人はともかく、お金だけなら好きになってくれる女の人も、きっとどこかにいるよ。ダイジョーブ。ちゃんとお金があれば我慢してくれるような、いい奥さんが買えるよ。お金がなくなると出ていくからリースかな」
「お金、俺じゃなく……?」
「だってさっきも言ったように、大友君は大友君自身の話はしないというか、できないでしょ?
あのね大友君、よく考えてみて。自分が女の子だとして、自分みたいな男を好きになれる? 愛せる? セックスできる?」


タイトル:TOY JOY POP(小説:HJ文庫)
作者  :あさいらぼ:浅井ラボ
絵師  :柴倉乃杏
デザイン:?
編集  :?
キャラ :三輪真央&大友 (321 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品の説明については画像クリックでもお読みください。
以下の説明はその補足になります。時間が経つにつれてお気に入り度がなんか異常に増してきました。

この作品には、剣も魔法も存在しません。もし間違ったらやり直しはきかないし、壊れたものは元には戻らない。ライトノベルではあるけれど、そういう意味ではリアルな世界に近くなってます。そんな緊張感がいろんな部分でにじみ出ているのではないか、と感じました。どこがどうとはネタバレを避けるため書きませんので、ぜひ実際に読んでみてください。

さて、台詞解説です。
この作品の序盤から抜けた後現われる別の顔のひとつ。うまいことネタバレを避けつつその真価のわかる台詞を探すのに苦労しましたが……これでちょっと興味は出てきた人もいるといいなあ。しかし男の子、まるっきり立場がないですね。あわれ。ちなみにここで言う「大友君自身の話」というのは、テレビとか漫画とかそういう借り物の器でない、本人だけにしかできない話のことなんですが……ううっなんか自分の身にも染みるような台詞。