名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

一番近くにいるのは、わたしだ。
わたしが取らなかったら、間違いなく場外になり敵側のボールになってしまう。
頭でそう思うよりも速く、体は走り出していた。
血が沸き、肉が踊る。
そんな言葉を実感する。
肺が心臓が血液が、凄まじいスピードで回転して、わたしを走らせようとしてる。
もうとっくの昔に息は上がり、脚の筋肉も悲鳴をあげてる。
こんなことして、何になる?
こころのどこかで、優等生の麻生級長が嗤った。
必死に走って汗だくの泥だらけになって、それでどうする?
たかが一点、取り返せるだけじゃないか。
時間はもうない。それで別にチームが勝つわけじゃない。このみっともない試合内容を取り繕えるわけでもない。なんて、バカバカしい。
そうだ。
その通りだ。
でも。


タイトル:暴風ガールズファイト(小説:ファミ通文庫)
作者  :ささはらしお:佐々原史緒
絵師  :倉藤倖
デザイン:?
編集  :?
キャラ :麻生広海 (292 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ラクロスでスポ根。
クールで優等生で別にラクロスなんか興味なかった少女・麻生広海が一人の転校生のペースに巻き込まれて、次第にラクロスに惹かれていきます。
適度にコメディもあって、そして熱い。おすすめ。キャラの書き分けもお見事。

えーと台詞解説ですが……実はちょっと寸止め風味です。
後半もう一盛り上がりあるんですが、長すぎるので後半部分はあえてカット。なんとなく雰囲気を掴んで頂ければ……。