名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「泣きながら謝れば、それでなにごともなかったように元通りになるの? かえちゃんやリコの面目も保たれるから、寛大にゆるしてくれるっていうこと?
それってなんか違くないかな。先週、かえちゃんに絶交って言われて、すごいショックだった。もちろん私も悪いところはあったけど、いきなりこんなふうにされるのはちょっとないんじゃないかなって思ったし、ほんと悲しくて死にたくなったよ。

けど、私もこのまんまじゃダメだし、やっぱりいつかは二人とまた仲良くなりたいと思って、それなら私は変わらなきゃダメだと思って、また学校に来たの。ねえかえちゃん、人間て二日やそこらで簡単に変われるもんだと思う?」
「……ヒナちゃん……」
「変われないよね。私、変わりたいと心から思ってるところだけど、まだ、かえちゃんたちが排除した私とほとんど変わってなんかいないよ。今、入り口に立ったばかりなんだよ。だから私、簡単に謝っちゃダメだって思った。かえちゃんたちがイヤだと思ったところがなくなるまでは、きついけど一人で頑張らなきゃいけないって思った」


タイトル:アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭(小説:コバルト文庫)
作者  :すがしのぶ:須賀しのぶ
絵師  :駒田絹
デザイン:?
編集  :?
キャラ :天海陽菜&楓 (231 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ああもっと早く読むべきだった……の筆頭。
おもしろい。これはすばらしいものです。

それでは台詞解説。
……といってもほぼ説明不要ですね。女の子同士の友情はなかなかやっかいなものですが、雨降った後に出てくるこの台詞には痺れました。いやはや。