名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「謝らないと、駄目?」
「意見をいいあうのはいいことだけど、議論と罵倒は違う。先に罵倒したのはどっちだ」
「覚えてない」
「実は、雫からだ」
「じゃあ……」
「だから、雫の方がずっと、気まずい思いをしているはずだ。そこでお前から謝ったらどうなる?」
「もっと気まずくなるね」
「だろう。お前の勝ちになるんだ」
「そっか」


タイトル:クジラのソラ 01(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :せおつかさ:瀬尾つかさ
絵師  :菊池政治
デザイン:?
編集  :?
キャラ :枕井冬湖&門倉聖一 (105 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

クジラのソラは激しくおすすめ中です。SFとしての設定も興味深く、スポ根的な要素もあり、チーム内の繋がりもおもしろく、なにより「あー、こんな感じの話どっかでみたなあ」というのがありません。実に今後の展開が楽しみです。

さてと、それでは台詞解説。
お互いの意見の相違から、取っ組み合いの大喧嘩にまでなった雫と冬湖。でも、こういうケンカにはありがちなこととして実はどこかで仲直りするきっかけを探していたりするものです。そこで主人公がちょっとだけ助けを入れるわけですが……あー、いいね! この思わずニヤリとしてしまうようなこの発想が実にいいです。