クジラのソラ 01
作者 :せおつかさ:瀬尾つかさ
絵師 :菊池政治
デザイン:?
編集 :?
すばらしい! 超・おすすめです。赤枠認定です。
「いいから読め」モード発動です。
SFで団体戦でスポ根。いやもう燃えて、燃えて、燃えました。
10年前、圧倒的な戦力を持った異星人の艦隊に地球は全面降伏、その降伏の条件に異星人が提示してきたのが「ゲーム」。ゲームのためだけに生み出された閉鎖されたほんものの小宇宙で、星々を奪い合うという「ゲーム」。三人1チームとなって戦い、毎年1チームだけがワールドチャンピオンとして選ばれ、そのチームにはひとつのオーバーテクノロジーが与えられるため、国家規模で「ゲーム」に熱狂的に取り組まれている……そんな世界の物語。
つまりこのゲームのために、チームを組んで戦い、いかにして勝つか? そういうお話です。
話の筋こそSFチックですが、やってることはスポ根そのもの。仲間を信頼し、相手だけでなく自分の限界とも戦い、それに打ち勝って勝利を掴む。熱い!!
ライバルの描写はほとんどなしで自分のチーム描写主体にしているために、戦いにおける描写の密度が濃く、戦いの行方に手に汗握ることでしょう。
ところでシリーズの1巻目と銘打たれているためにまだ物語には謎が多く残されていますが、なにしろ富士見ファンタジアは売れてないとシリーズの1巻目でも容赦なく打ち切る前科が既にあるため、どうかこの作品、ぜひぜひ買ってください。読めば絶対いいものだってわかるから! 続き読みたいんです、宇宙ものって苦戦することが多いから続き読めるかどうかもう心配で心配で……お願い、買って。(もはや信者化)
この作品の名台詞
「謝らないと、駄目?」
「意見をいいあうのはいいことだけど、議論と罵倒は違う。先に罵倒したのはどっちだ」
「覚えてない」
「実は、雫からだ」
「じゃあ……」
「だから、雫の方がずっと、気まずい思いをしているはずだ。そこでお前から謝ったらどうなる?」
「もっと気まずくなるね」
「だろう。お前の勝ちになるんだ」
「そっか」
「怖いんだ」
「怖くて仕方がない。きっと、あれはとても恐ろしいものだ。智恵とか力とか、そんなものとはまったく次元の違う何かだよ」
「――だからこそ、わくわくすると思わないか」
「顔、殴られたか。引っ掻いたりしたか」
「してない。顔も、へーき」
「殴ったか」
「いっぱい」
「よくやった」
「何それ。
叱らないの?」
「お互いが納得しないとなんの意味もないだろ。納得したか」
作品一覧
『クジラのソラ 3』
『クジラのソラ 4』
『白夢 放課後の霧使い』
『円環のパラダイム』
『白夢3 異界よりの転校生 (富士見ファンタジア文庫)』
『白夢4 雲壁の彼方へ』
『くいなパスファインダー』
『放課後ランダムダンジョン』
『征王の迷宮塔 (一迅社文庫 せ 1-6)』
『調停少女サファイア1』
『征王の迷宮塔2』
『スカイ・ワールド』
『スカイ・ワールド2』
『スカイ・ワールド3』
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タイトル: クジラのソラ 01
作者: 瀬尾 つかさ
絵師: 菊池政治
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
出版年月日: 2006-09-20
ASIN: 4829118628
いやこれは良いものです。読んでいる最中は、ずっ...
去年のファンタジア大賞で「琥珀の心臓」が審査員賞(だったっけ?)を獲得した瀬尾つかさの新作は意外にもSFでした。
クジラのソラ 01
10年前。地球は異星人の圧倒的艦隊の前に全...
異星人に強制されたゲームを戦う少女が主人公の話。一見、スポ根的な話ではあるが、設定は、かなり大掛かりで、かなり本格的なSFになっている。そう言う意味では、前作の『琥珀...
少年少女、しかも男性側主役である聖一の周りにだけ特別な才能が集まるような感じもして、ちょいとご都合主義も過ぎるかなぁと。
地球を征服した異星人が提供した「ゲーム」は、一チーム三人のプレイヤで 256隻の艦隊を操り戦う戦略ゲーム。異星人の思惑はわからないものの、「ゲーム」の勝者に与えられる高度な...
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