名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

07/01/23 - の記事

ゼータ文庫、死亡フラグは回避の模様。よかったよかった……

数日前に、ゼータ文庫の公式サイトが消えてる! どうなってんの?てな記事を書きました。竹書房のサイトリニューアルに伴う構成変更っぽくはあったんですが、なにせ今までの実績があるだけにあれこれ悪い想像が募り、新レーベルからとうとう脱落者が出たか、と思われましたが、先ほどのエントリにmakiさんから書き込みがありました。(直接メールで出版社に問い合わせされたとのこと)
それによると、ドラグネット・ミラージュの2巻は3月1日予定に延期、
公式サイトも、詳しいスケジュールが判明次第とのことです。
とりあえず、休刊や・廃刊ではなかったようです! あーやれやれ。がんばってほしいです、ほんとうに。

本日の名台詞

……わたしだって、何か頑張った方がいいのかな。
何か本気で打ち込めるもの。すぐに見つかるとは思えない。けどだからこそ、その何かを見つけるまでは。その何かを見つけるまでは、名詠式を頑張ってみるのも悪くない。
「キミを見習って、わたしもちょっとだけ頑張った方がいいのかな」


タイトル:イヴは夜明けに微笑んで―黄昏色の詠使い(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :さざねけい:細音啓
絵師  :竹岡美穂
デザイン:?
編集  :?
キャラ :クルーエル (0 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品紹介は画像クリックでどーぞ。おすすめなファンタジーです。これから楽しみな新人さん。

器用貧乏なのか、なにをやっても上手くこなせるけれどどれにも本気になれないクルーエル。そこに、ひたむきな少年の行動と、そんな相手からの励ましを受けて気持ちが動きます。ボーイミーツガール的に?よいシーンなのでした。

イヴは夜明けに微笑んで―黄昏色の詠使い

タイトル:イヴは夜明けに微笑んで―黄昏色の詠使い(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :さざねけい:細音啓
絵師  :竹岡美穂
デザイン:?
編集  :?

第18回ファンタジア長編小説大賞佳作作品。
実に美しく、挿絵の雰囲気ともこの上なくマッチしたファンタジー。
「物語」にかなり気を使って執筆されているので、物語を楽しみたい方は迷わず読みましょう。かなりのおすすめです。

ぼくと魔女式アポカリプス 2

タイトル:ぼくと魔女式アポカリプス 2(小説:電撃文庫)
作者  :みなせはづき:水瀬葉月
絵師  :藤原々々
デザイン:?
編集  :?

本来既に死んでいるはずのところを、代替魔術師となることで生かされ、そのために同類の代替魔術師を倒し、エネルギーを補給し続けなければならない体にされてしまった人間達の物語です。
鬱だったり、描写がうあー……な感じだったり、電波だったり、やー実にいい感じに病んだお話です。
もともと1巻からだいぶ壊れた描写なども多かったんですが、2巻へ来て壊れた描写に一段と磨きがかかりました。暗黒面の入った先達としては、例えば浅井ラボ、電撃では藤原祐あたりが挙げられますが、その後に続くと言って差し支えないぐらいには壊れてます。狙いまくった怪しい表紙絵(笑)の相乗効果もありますし、とにかく暗黒っぷりは素晴らしい! ただ、言うまでもないことですが読み人は選びますので、そのおつもりで。

07/01/22 - の記事

かのこん 6

タイトル:かのこん 6(小説:MF文庫J)
作者  :にしのかつみ:西野かつみ
絵師  :狐印
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

07/01/21 - の記事

本日の名台詞

「お前の世界は、仲間を殺さないか?」
「そんな物騒なことある訳ないよ」
「……そうか」


タイトル:ヤクザガール・ミサイルハート(小説:ゼータ文庫)
作者  :もとながまさき:元長柾木
絵師  :緒方剛志
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アカリ&クーリッジ (321 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

えーと、この名台詞が更新されることは私は帝都にいます。自動更新ってやつ。
なので、最新の状況は不明なわけですが、20日夜時点でのゼータ文庫の公式サイト消滅はなんかのミスであってくれますようにという祈りをこめて。
ヤクザガールとかとんでもないインパクトのタイトルですが、中身は実にいいボーイミーツガールです。まあその、血しぶきも飛びますが。

ほとんど人外の兵器も同然で、殺伐とした殺しの世界に平然と身を置いていたアカリにとって、殺しのない世界は未知のもの。

07/01/20 - の記事

2007年1月 の新刊情報 ゼータ文庫……がqあwせdrftgyふじこlp

20日発売予定のゼータ文庫の情報がちっとも出てこないため、どうなってんのかなーと公式サイトをのぞこうと思った、んですが……
昨日までは見れた公式サイトが……ありません(汗 404 not foundになってます。
えーと……メンテナンスしてるだけだよね? だよね? ははは……は。

魔法先生ネギま! 17

タイトル:魔法先生ネギま! 17(コミック:少年マガジンKC)
作者  :あかまつけん:赤松健
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

「パンチラなんてただの飾りです」
なんも知らないうちはただの萌え漫画にしか思えないのですが(かくいう私もそうでしたから)、一旦読み始めたら燃える燃える! 少年漫画の王道を行く、熱血魔法アクションです。男女比が偏ってるのは……それもまあ少年漫画ですから(笑)
修行のために、小学生にして学園都市・麻帆良学園の中等部の先生として赴任してきたネギ・スプリングフィールド。実は大魔法使いの息子にして、自身も才能ある魔法使いだったのです。魔法のことは知られちゃいけないけれど、いきなり見つかってしまいさあ大変……
……今、紹介文書いてて思い出しました。そうです、魔法のことは知られたらダメなんでした。あんまり堂々使ってるのでついつい忘れそうに……。ともかく、燃えったら燃えなのです。修行して、壁にぶつかって、悩んで、助け合って、そういう要素が詰まってます。3巻まで辿り着いてもらえれば納得していただけるかと。
登場人物が多いのでなかなか全員は覚えきれないかもしれませんが、主要メンバーだけ頭に入っていればあとはノープロブレム。ぶっちゃけ私も未だにクラスメイトでまともに把握できるのは半分くらいなような気が(え

17巻ではvs超のクライマックスです。夕映と、千雨がわりとクローズアップされてますね。ちうっち、好きだなあ。ほんといい性格してる。

CYNTHIA THE MISSION 4

タイトル:CYNTHIA THE MISSION 4(コミック:REXコミック)
作者  :たかとおるい:高遠るい
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

時折出てくるまぬけな日常がいい息抜きになってますが、その本質は平気で人死にが出まくるガチガチな格闘漫画です。燃えです。格闘アクションが好きな方にはかなりおすすめできるコミックですええ。
生え際の後退が止まらない香港マフィアの一員で腕利きの暗殺者シンシアとか、二重人格の殺人鬼とか、華道の家元にしてケンカ番長で魔弾の使い手荒耶とか、とにかく個性的すぎる面々がいっぱいです。繰り返しますが、格闘部分については相当に燃えます。かなりのガチです。
4巻ではシンシアのお姉ちゃん大活躍。ってかあんた強すぎ。

ボクの紫苑

タイトル:ボクの紫苑(小説:GA文庫)
作者  :ほんだとおる:本田透
絵師  :百瀬寿
デザイン:?
編集  :?

なにげに今月のGA文庫、全部読んでることに気がついた……どうでもいいけど。
えーと、平たく言って男装と女装の扱いが実にややこしいというかありえなさすぎる設定ですが、まあライトノベルはなんでもありですから。そのようなシチュエーションラブコメ+史実蘊蓄です。アストロ乙女塾でも後半そんな感じでしたが、今作でも史実蘊蓄が設定に組み込まれていて、その部分はかなりシリアス。
よってひたすらおバカなノリだけというわけではないですね。肝心の作品内容について、いつも以上に全く触れていないのは設定そのものがサプライズの一環だからです。
性別がややこしくなる話が好きな方にはおすすめ。

07/01/19 - の記事

シャギードッグ 天使の序章

タイトル:シャギードッグ 天使の序章(小説:GA文庫)
作者  :ななおあきら:七尾あきら
絵師  :宮城
デザイン:?
編集  :?

脳改造によって、プログラムを脳にインストールすると、その戦闘力を自分のものとして使える、そんな能力者同士の戦いを書いた伝奇アクションです。あとは、脳にハッキングして厳格を見せたり自在に操ったりする能力者も出てきますね。

ポチのウィニングショット

タイトル:ポチのウィニングショット(小説:GA文庫)
作者  :かさいしんや:葛西伸哉
絵師  :JohnHathway
デザイン:?
編集  :?

スフィアボールという架空のスポーツを使ったスポ根もの。
チビで引っ込み思案な少女・ポチは、ある時街でなにげに見たスフィアボールの対戦でしていた黒崎に一目惚れ。かくして先輩との距離を少しでも近づけるため、今までやったこともなかったスフィアボールを習い始めるのですが……。
スポ根ものはいろいろ読んできましたが、ここまでストレートに恋が原動力でやりました!っていうのは珍しいかも。そんな動機ではじめたスポーツと、恋の行方はさあどうなるのか? 1巻で綺麗に終わってます。ポチの心情が丁寧に書かれているので、好感が持てました。
それから架空のバーチャルスポーツであるスフィアボールは、おおよそラクロスとホッケーを合体させて、要素を加えたような感覚なんですが、架空なだけにかえって想像が自由で、プレイしている様子を思い浮かべるのが楽しかったです。うん、満足でした。

07/01/18 - の記事

本日の名台詞

「本気で努力すればするほど、人間って諦めが悪くなるんじゃない? 本当にがんばったって思ってるなら、そんなにあっさり納得なんてできないと思うよ、あたしは。まだ、たったひとりに負けただけじゃない? 悔しくなるくらいの積み重ねもしてないうちから、そう簡単に諦めてどうすんのよ?」


タイトル:ポチのウィニングショット(小説:GA文庫)
作者  :かさいしんや:葛西伸哉
絵師  :JohnHathway
デザイン:?
編集  :?
キャラ :海野奈々枝 (112 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

スポ根もの。(すいません作品紹介の方が間に合いませんでした(汗 後日フォローします)
スフィアボールという架空の競技で、恋が原動力ではじめたスポーツの行方を描写します。なかなかよかった!

それでは台詞解説。
まあみたままです。原因はあえて述べませんが、そう簡単にあきらめられるのか? ってなお話。

2007年1月 の新刊情報 富士見ファンタジア文庫

20日発売。
黄昏色の~と太陽戦士サンササンは新人賞受賞作です。サンササンは絶対買おう。タイトルに完敗。

まぶらほ~じょなんの巻・いち~ 築地俊彦
黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで 細音啓
鋼殻のレギオス V エモーショナル・ハウル 雨木シュウスケ
クジラのソラ02 瀬尾つか
スレイヤーズすぺしゃる (28) ポーション・スクランブル 神坂一
マテリアルゴースト4 葵せき
抗いし者たちの系譜 再始の女王 三浦良

2007年1月 の新刊情報 富士見ミステリー文庫

20日発売。
いずれも新人賞の受賞作品です。さあどんなものを読ませてくれるんでしょうか。

僕たちのパラドクス ―Acacia2279―   厚木隼
《第6回ヤングミステリー大賞<大賞>》

ヴァーテックテイルズ 麗しのシャーロットに捧ぐ   尾関修一
《第6回ヤングミステリー大賞<佳作>》

ロケットガール3 私と月につきあって

タイトル:ロケットガール3 私と月につきあって(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :のじりほうすけ:野尻抱介
絵師  :むっちりむうにい
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

マテリアルゴースト 4

タイトル:マテリアルゴースト 4(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :あおいせきな:葵せきな
絵師  :てぃんくる
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

まぶらほ じょなんの巻 いち (1)

タイトル:まぶらほ じょなんの巻 いち (1)(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :つきじとしひこ:築地俊彦
絵師  :駒都えーじ
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

07/01/17 - の記事

ライトノベル・カーニバルに参加します。

1月21日に都立産業貿易センターで開催されるライトノベルカーニバルに参加します。(現時点で参加サークル15になってるので、どうも非常にのんびりしたイベントになりそうな予感が……)
既刊のとある本と、2006年ライトノベル総括本のコピー誌を販売予定。中身は必死で作ってる最中です(汗 でも表紙だけは立派なものが。
絵師はくらふとさん。ひ、表紙負けしないようになんとかがんばろう。

非情の掟・補論  ラノベ以外に手を出すには時間と資金が足りません、せんせー!

ラノベ以外の小説で現在気になってるものは下でも取り上げられてる「僕僕先生」、あとmixiで知った「でかい月だな」ですね。どっちも、血が騒ぐあらすじです(笑) うあでも両方ハードカバーなのかorz

●僕僕先生がたいへんかわいらしいのでライトノベル読みの人も読めばいいのに、と思いました。
と、これを受けて書かれた
●非情の掟
平たく言うと、濫読派にはともかく、ラノベ専にすすめてもたぶん読まないよ、ってなお話。

確かに、ラノベ専と呼ばれる種族は存在すると思います。

神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる

タイトル:神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる(小説:GA文庫)
作者  :さかきいちろう:榊一郎
絵師  :BUNBUN
デザイン:?
編集  :?

執筆陣はクリムゾン・シリーズの榊一郎、ブラック・シリーズの大迫純一、ホワイト・シリーズの高殿円に加え、2月に刊行されるぶるう・シリーズの築地俊彦。
絵師はBUNBUN、兎塚エイジ。
作者の人が複数なので、なんだか短編も4倍楽しめるよう気分になれて幸せです(笑)。BUNBUNさんのちびキャラがすんごいラヴリーですよ!
だんだん作品間を跨いでキャラが登場したりエピソードが語られたりすることが多くなってきたので、ポリフォニカ関連は、可能であればシリーズすべて読んだ方が楽しめると思います。

マルアークの種~片翼の記憶~

タイトル:マルアークの種~片翼の記憶~(小説:GA文庫)
作者  :ほそえひろみ:細江ひろみ
絵師  :みかきみかこ
デザイン:?
編集  :?

中三の夏休みに、いつも夢でうなされる兄の死に出てくる風景を追って旅に出た秀人。彼は山で遭難してしまい、夢に出てきた「片翼の天使」そっくりな少女と遭遇する……。
ちょっと少女小説っぽさのある、現代ファンタジーです。
なお、原案は絵師であるみかきみかこさん。私にとって、みかきさんの名前をみかけたのは遊演体以来で懐かしさいっぱい。

07/01/16 - の記事

本日の名台詞

「本当、ひでえことばっか言いやがって。お前に慈悲はないのかよ」
「茲非ならあるわよ」
「心がねえ!」


タイトル:化物語(下)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?
キャラ :阿良々木暦&戦場ヶ原ひたぎ (233 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

言葉遊びに主眼を置くなら、おそらくこれ以上の作品は存在しないのでは? ツンデレさんや、言葉遊びが好きな方なら間違いなく満足してもらえるであろう作品です。

それでは台詞解説。
その気になったら、この作品は延々と言葉遊びネタを話題にし続けることも可能なだけのストックがありますが、キリがないのでけじめ?としてとりあえず本日で化物語関連の台詞は打ち止めです。
本日は、言葉遊びの代表選手として引っ張ってみました。こういう小説ならではの言葉遊びがバンバン連発されるのが、この作品の特徴で非常に心地よい限り。なんのこっちゃわからんという人はよーく漢字をみてくださいね?

化物語(下)

タイトル:化物語(下)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?

踊る言葉遊び。
上巻の感想でさんざん「会話命!」と連呼してますが、基本的には下巻も変わらず、テンポのいい掛け合いが一番の特徴です。『言葉の凶器』戦場ヶ原の出番がちょっと減ってしまっているのが個人的に少々残念ではありますが……。
下巻は物語的にきちんとまとめに入っているため、ちょっとパワーダウンしている印象がありますが、それでもやはり言葉の破壊力はすばらしい。

シャムロック「逆転のチェックメイト ですぅ~」

タイトル:シャムロック「逆転のチェックメイト ですぅ~」(小説:GA文庫)
作者  :さわがみみずや:沢上水也
絵師  :西脇ゆぅり
デザイン:?
編集  :?

これ、本編読んだことない人は100%勘違いしてると思うんで一応説明すると、
メイドさんの活躍する話でもなければ、ラブコメでもないんです。ほんとですよ?
民間警察・シャムロックの制服なのです。で、外面はメイド服だけどその実体はパワードスーツ……。

一見萌え小説、しかしその実態はどっちかというと燃えベクトル寄りなお話。(ま、もっとも随所にサービスシーンがあるにはありますが……)幸か不幸かシャムロックのメンバーになってしまった少女達が、悪と、あるいは同業者、あるいは国家と、対決していきます。

07/01/15 - の記事

本日の名台詞

「所詮はこういうのって、タイミングの問題だと思うし。別に友達関係でもそれはそれでよかったんだけれど、私は結構、欲深いのよ。どうせなら、私は究極以外は、欲しくない」


タイトル:化物語(上)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?
キャラ :戦場ヶ原ひたぎ (237 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

とにかく会話を読むのが楽しくてしょうがない、高度な掛け合いてんこもりの物語です。講談社BOXの値段の高さは、もうちょっとなんとかならないものかとは思うもののこの作品については、お値段分の価値ありということで、軍門に下るしかなさそうです(笑)

それでは台詞解説。
戦場ヶ原ひたぎというのは、昨日の名台詞で紹介したものを見ると分かるように「攻め」の姿勢を貫いてます。しかし、時々こんなことを言ってくれるので落差が大きく、余計にグラッと来てしまうのですね

07/01/14 - の記事

本日の名台詞

「こいつ呼ばわりもやめて」
「「じゃあ、何て呼べばいいんだよ」
「戦場ヶ原さま」
「……………」
この女、正気か。
「……センジョーガハラさま」
「片仮名の発音はいただけないわ。ちゃんと言いなさい」
「戦場ヶ原ちゃん」
目を突かれた。
「失明するだろうが!」
「失言するからよ」
「何だその等価交換は!?」
「銅四十グラム。亜鉛二十五グラム、ニッケル十五グラム、照れ隠し五グラムに、悪意九十七キロで、私の暴言は錬成されているわ」
「ほとんど悪意じゃねえかよ!」
「ちなみに照れ隠しというのは嘘よ」
「一番抜けちゃいけない要素が抜けちゃった!」
「うるさいわねえ。いい加減にしないとあなたのニックネームを生理痛にするわよ」
「投身モンのイジメだ!」
「何よ。文字通り生理現象なのだから、恥ずかしいことではないわ」
「悪意がある場合は別だろう!」


タイトル:化物語(上)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?
キャラ :戦場ヶ原ひたぎ&阿良々木 (45 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

とにかくツンデレ掛け合いな会話が素敵。他にも、戯れ言シリーズを読んだ方にはおなじみ、特殊な言語感覚の持ち主である姫ちゃんの後継者になれそうな小学生とか、とにかく会話が楽しくてしょうがないです。ストーリー? ま、気にしなくていいと思います。今挙げられてるような会話が好きなら買い、そうじゃなければスルー。それでいいんじゃないかと。

それでは台詞解説。
とにかく会話が攻撃的な少女・戦場ヶ原さんの破壊力の一端をお見せしようと思ってチョイスしました

化物語(上)

タイトル:化物語(上)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?

「こ、このツンデレはすごすぎる!!」
ぶっちゃけ物語はどうでもいいです(ヲイ)。主人公のヒロインのツンデレ掛け合いが全てだと言っても過言ではないでしょう!

この作品読むと、そこらのツンデレがぬるま湯のように感じます。この会話がツボに来る人なら断然おすすめ。

正直に言って、私はこの当初講談社BOXを、”邪魔なだけでちっともありがたくない外箱をわざわざ勝手につけて値段をつり上げたぼったくり商売”だと思っていたので完全にスルーしてました。ええそりゃもう、書誌データすら登録しなかったぐらいですから。
んがしかし。ネット上の知り合い複数から「これは絶対気に入るはず」というおすすめ攻撃を受け、重い腰をあげて読み始めてみたわけですが……
やられた。あーもう負けた負けた。

07/01/13 - の記事

本日の名台詞

「言わせておけばいいさ。おじさん、わたしたちがあの子を好きだったら、それでいい。人の噂は、七十五日だ。だけど、好きは、永遠なのサ」


タイトル:赤朽葉家の伝説(小説:東京創元社)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :赤朽葉毛毬 (183 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

鳥取の旧家・赤朽葉家の三代の女に渡る物語です。いやーやっぱり、桜庭さんの作品はいいなあ。山の手の上に赤朽葉家の邸があり、下に向かって土地の者、外からやってきた者の家が建っている様子を「だんだんの世界」と表現したり、そういうちょっとした表現がすごく好き。

それでは台詞解説。
実はこの台詞、背表紙側の帯にも載ってます。まあそれくらい印象深い台詞なんですよね。とある事件があって、死んだ後も悪く言われている人間のお話

赤朽葉家の伝説

タイトル:赤朽葉家の伝説(小説:東京創元社)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

今の桜庭一樹は、何書いても傑作になる、そんな気がしました。

千里眼を持った祖母・万葉と、波乱に満ちた一生を送った母・毛鞠、そして特にこれといった取り柄を持たない平凡なわたし・瞳子。鳥取の旧家・赤朽葉家の三代に渡る女の物語と、その眼を通じて製鉄によって栄えた赤朽葉家の変遷、そして戦後から現在に至る世の中の移り変わりを見事で筆致で描写しています。
ちょっとした文章表現などが実に心地よく、あわてずじっくりと読ませてもらいました。東京創元社からハードカバーで出ていることからも、もはや「ライトノベル」という範疇にはない作品であるのは明らかですが、あまり堅苦しく考えず「大人のための少女小説」「大人なんだけど心は少女」が読みたい方にはおすすめです。値段分だけの勝ちはあると思います。