名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

07/02/17 - の記事

ライトノベル各レーベルレビュー

ライトノベル読もうぜ!での記事が発端となって、ライトノベルレーベルのレビューがいくつか作られています。レーベルについて分かりやすく知るになかなかいいかも?

●レーベルレビューβ版(電撃、富士見ファンタジア、スニーカー、富士見ミステリー、MF文庫J、ファミ通) 《制作:ライトノベル読もうぜ!
●レーベルレビュー(HJ) 《制作:Alles ist im Wandel
●少女向けライトノベル レーベルレビュー(コバルト、ビーンズ、X文庫) 《制作:読了本棚
●レーベルレビュー(2/17の日記)(ウィングス文庫) 《制作:みりおんぐらむ
●レーベルレビューβ版 文庫補足(ソノラマ、GA、ゼータ、スーパーダッシュ) 《制作:少年少女科学倶楽部

……時々でいいからスーパーダッシュ文庫のことも思い出してあげてください。あとはGA文庫もあればなおよし。だれかがんばれ。
(お前がやれと言われそうですが、現在他の野暮用に手をつけてしまったのでちょっと精神的余裕が……)

追記:狩田さんが欠けていたレーベルを補完してくれたようです。これで主要どころは揃ったかな?

2007年2月 の新刊情報 富士見ファンタジア文庫

殺×愛新刊が出ました! あと、登録した後に気がつきましたが「京四郎と永遠の空」はアニメが今放送してるんですね。つまりノベライズってことに。

ICE かくて愛は凍りついた 平野靖士
戒書封殺記 その本、開くことなかれ 十月ユウ
サイレント・ラヴァーズ 悪魔になった少年 吉村夜
ソード・ワールド・ノベル ダークエルフの口づけ II 川人忠明
火魅子炎戦記8 舞阪洸
京四郎と永遠の空 ―前奏曲― 植竹須美男 原作:介錯

かくて愛は凍りついた―ICE

タイトル:かくて愛は凍りついた―ICE(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :ひらのやすし:平野靖士
絵師  :玲衣
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

火魅子炎戦記 8

タイトル:火魅子炎戦記 8(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :まいさかこう:舞阪洸
絵師  :ゆきやなぎ
デザイン:?
編集  :?

実はこのシリーズ未読なんですが、「鋼鉄の白兎騎士団」とかで好きになってしまったので、手をつけようと意思表明を込めて新刊登録(笑)。

07/02/16 - の記事

本日の名台詞

「まったく、ぬしがもっと察しのよい雄であれば、こんなこっぱずかしいこと言わんでもすむのに」
「それは……すまない……」
「くふ。ま、お人好しなのはおぬしの数少ない美点じゃが……わっちにはそれが少し怖い。
わっちがこんなふうに寂しげにしておっても、ぬしはがぶりと食わぬのじゃからな。まったく、恐ろしい雄じゃ」


タイトル:狼と香辛料 (4)(小説:電撃文庫)
作者  :はせくらいすな:支倉凍砂
絵師  :あやくらじゅう:文倉十
デザイン:?
編集  :?
キャラ :ホロ (117 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

「狼と香辛料」は、経済要素が入っているからこそ、物語が光り輝くのはもちろんですが、それを抜きにしてロレンスとホロの掛け合いだけでも相当にイケてる気がするのは私だけじゃない、はず。

それでは台詞解説。
どこまで本気で言ってるのかすらもわからない、でも100%お世辞やジョークで構成されているわけでもないのでなおさら本心が掴みにくい、男を手玉にとる悪女(笑)ホロの真骨頂発揮といったところですね。あ、言うのも野暮ですが食うってのは当然あれの比喩ですから!

狼と香辛料 (4)

タイトル:狼と香辛料 (4)(小説:電撃文庫)
作者  :はせくらいすな:支倉凍砂
絵師  :あやくらじゅう:文倉十
デザイン:?
編集  :?

行商人ロレンスと、狼の化身である少女・ホロの旅路を描いたロードノベル。ただし、中世のファンタジーな世界観を持ちながら経済要素を取り込んだ希有なライトノベルです。
武力ではなく、商人としての才覚を駆使しての逆転劇が非常に魅力的。また、ロレンスとホロのやり取りも秀逸。ホロは賢狼として、長い時を生きてきたために海千山千な会話術を誇り、いいようにロレンスをあしらうのですが、でも時にのぞかせる信頼の証がなんとも素晴らしいのですよ!

なお、4巻では雨降って地固まったバカップル(笑)のつつきあいです。説明としてかなり間違ってるように思いますが、必ずしも間違ってるとも言い切れなかったりして。

クリア・ヴォイス

タイトル:クリア・ヴォイス(小説:GA文庫)
作者  :いいだゆきこ:飯田雪子
絵師  :裕龍ながれ
デザイン:?
編集  :?

デビュー前の歌手をガードすることになった、新米探偵の話。
なぜまだ名前も知られていないはずなのに、狙われるのか? 周りの人間の不審な行動の意味は? というちょっとしたミステリ風味です。
物語としての起伏はあまり大きくなく流れていくような印象がありますが、ところどころの台詞などに優しさを感じました。というわけで、派手な演出がなくても物語を楽しめる人向けかも。

07/02/15 - の記事

本日の名台詞

「出てきた? 違う、逃げてきたんだろ。密室で他人とコミュニケーションが取れずに、別の場所に逃げてきた。おまえは昔からそうだ。嫌なことがあると、そこから移動することだけを考える。解決することなく、ただポジションをずらす」
「クラスメイトと上手くいかなかったんだろ。斜に構えて、距離を取って、強調せずに口だけは達者だ。心の中で相手を馬鹿にして、自分を擁護する。自分は悪くないって、周囲の人間が悪いんだって。その結果がこれだろうが」
「おまえはいつもそうだ。いつも逃げてばかりで、地球を一周するつもりか? そうしたらどこに逃げる? 自分の心の中か? おまえはこの世界で存在はない。心の中の国で存在するなんて、なんて情けない人間だ」


タイトル:扉の外(小説:電撃文庫)
作者  :どばししんじろう:土橋真二郎
絵師  :白身魚
デザイン:?
編集  :?
キャラ :蒼井典子 (121 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

閉鎖空間ものにして、強度の青臭さを誇る作品。

さて本日の台詞解説ですが、その青臭さが分かりやすく出ているものにしてみました。
オタクな人間にはこういう傾向があることが少なくないので、紹介している自分自身割と耳に痛いような(苦笑)。特に後半部分は秀逸な台詞ではないかと。

E.a.G.

タイトル:E.a.G.(小説:電撃文庫)
作者  :しばむらじん:柴村仁
絵師  :也
デザイン:?
編集  :?

「我が家のお稲荷様」シリーズの作者さんの新作。
設定はいろいろ謎なままなんですが、話自体は一冊でわりと綺麗に終わっているので意外と単発? 少なくともシリーズ化についてあとがきでは言及されてはいませんでした。
ちょっとハードボイルド風なところのある伝奇アクションです。
異世界から「敵」の殲滅のためにやってきたその「男」は、知り合いの少女の体に憑依。その少女のことが気になってしょうがないゴドーは、事態の解決までその男・Dの行動を監視と称してついて回ることに……。
少女の体に憑依しているのが男なのに、体は少女のままなので「月のもの」がやってきて、本人そっちのけで大慌てしていたりといった描写がなんだかおもしろかったですね。これもある意味TSものとも言えるのかな?
ただ、前述したように設定は一切がっさい謎なままなので、そういうのが気持ち悪い人は手を出すのは注意した方がいいかもしれません。

悪魔のミカタ666スコルピオン・オープニング

タイトル:悪魔のミカタ666スコルピオン・オープニング(小説:電撃文庫)
作者  :うえおひさみつ:うえお久光
絵師  :藤田香
デザイン:?
編集  :?

驚異的なペースで刊行されあっという間に13巻出て第一部完になった後、ずっと音沙汰が無かった悪魔のミカタシリーズが二年半の時を経て帰ってきました。
いやめでたい。
さて、そんなお久しぶりなシリーズなんですが……初っぱなから飛ばしてます。
いきなり思春期の男の子の煩悩炸裂。さあ果たしてこの煩悩に智恵の実は関わっているのかいないのか? それは読んでのお楽しみ。
それにしても、このシリーズでわたしは真嶋綾先輩がお気に入りなので、この巻でかなりの活躍を見せてくれて非常に嬉しいです。がんばれ綾先輩。

07/02/14 - の記事

聖なるかな!聖なるかな! 聖なるかな! その女、ヴァレンタインデーにつき。

玲朧月さん作のflash。最近になって当サイトの巡回をされるようになった方にはさっぱり意味不明なネタかもしれませんが、まあしばしのお付き合いを。

本日の名台詞

「でも、傍にいるよ」
「ずっと、ずっと傍にいる」


タイトル:ミミズクと夜の王(小説:電撃文庫)
作者  :こうぎょくいづき:紅玉いづき
絵師  :磯野宏夫
デザイン:?
編集  :?
キャラ :ミミズク (261 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

大人向けのおとぎ話という表現がもっともふさわしいと思われる優しい物語。
キャラクター小説とは違う別のものになってますが、それでもおすすめ度は非常に高いです。

それでは台詞解説。
ネタバレを回避しつついいところを探していたらここになりました。好きな人の傍にいつもいられることこそ本当の幸せ。

ミミズクと夜の王

タイトル:ミミズクと夜の王(小説:電撃文庫)
作者  :こうぎょくいづき:紅玉いづき
絵師  :磯野宏夫
デザイン:?
編集  :?

第13回電撃小説大賞<大賞>受賞作。
表紙絵でなんとなく想像がつくかもしれませんが……
新人離れした完成度のある、大人向けのおとぎ話です。

扉の外

タイトル:扉の外(小説:電撃文庫)
作者  :どばししんじろう:土橋真二郎
絵師  :白身魚
デザイン:?
編集  :?

閉鎖空間ものですが……青い。すごく青い。
ストーリー的なことよりも、主人公の言動を受け入れられるかどうかで好き嫌いが別れるかもしれません

2007年2月 の新刊情報 GA文庫

ポリフォニカの新刊がまたしても出ます。
ポリフォニカは毎月何かしらの新刊が出ている状態で、複数作家によって回すシェアードワールド展開だからこそ可能な販売方法なわけですが、ファンの囲い込み戦略の一つとしてこの先どうなっていくのか興味深いところ。

クリア・ヴォイス 飯田雪子
クレイジーフラミンゴの秋 誼阿古
EX! 織田兄第
神曲奏界ポリフォニカ えきさいと・ぶるう 築地俊彦
戦塵外史 二 八の弓、死鳥の矢 花田一三六

07/02/13 - の記事

本日の名台詞

「あんた、美智乃とケンカしたんでしょ」
「いや、あれはケンカなんかじゃ……」
「早く仲直りしなさいよ。謝るのが嫌なら謝らなくてもいいわ。とにかく、話すの。それだけで何かが変わるから。
あんまりこういういと言いたくないんだけど、大切なものってぼうっとしてるといつの間にか手の届かないところにいってたりするものよ」


タイトル:世界平和は一家団欒のあとに(小説:電撃文庫)
作者  :はしもとかずや:橋本和也
絵師  :さめだ小判
デザイン:?
編集  :?
キャラ :柚島香奈子&星弓軋人 (128 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ご家族もの。世界平和は家族愛のオマケですオマケ。

それでは本日の台詞解説。
周りから見てるとケンカしかとか空気の違いというのは見えるものなんで、それはまあ定番として……この台詞の場合、「謝らなくてもいいから、とにかく話せ」と言っているところが重要ですね。あるようでなかなか見ない言い回しで心の琴線に触れました。

世界平和は一家団欒のあとに

タイトル:世界平和は一家団欒のあとに(小説:電撃文庫)
作者  :はしもとかずや:橋本和也
絵師  :さめだ小判
デザイン:?
編集  :?

内容を一言で的確に表現したタイトルです。
世界平和のために戦う正義の味方一家の話なんですが、ただしアクションはついでみたいなものでメインとなっているのは家族愛。
好き! 個人的に家族もの大好きなんです。吉永さん家のガーゴイルとか神様家族とか、古いところだと桐原家の人々とか家族計画とか(一個妙なタイトルが混じってますが、細かいことは気にしたら負けです)
というわけで家族もの成分を存分に満喫させていただきました。

07/02/12 - の記事

たまには管理人の近況など

ごきげんよう、管理人の極楽トンボです。
普段は、管理人のおもしろくもない日常なんて描写してもしょうがないので、特に何も書かないようにしてるのですがまあたまにはいいかな?と。
ちなみにここしばらく読書量が減っているのは気のせいですたぶん。

●相変わらず罪を重ねる
電撃の新刊とかいろいろ山になってますが、それはそれとして(いいのかよ)、携帯小説とはどんなものなのかサンプルを数点読んでみようかな、とか、夜は短し歩けよ乙女がかなり評判がいいみたいなので読んでみたいな、とかとか。ライトノベル以外は読む気はあってもアンテナは低いので他の方の感想頼みなのです。……なるほど、そう考えるとライトノベルに関してはちょっとはうちの存在価値もあるわけか。

07/02/11 - の記事

本日の名台詞

『一歩でも二歩でもいい。踏み出した先には、きっと違う光景が広がっている』


タイトル:なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。(小説:電撃文庫)
作者  :きどひでと:樹戸英斗
絵師  :ほんだありま
デザイン:?
編集  :?
キャラ :夏希 (319 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

タイトルのインパクトだけで判断しないように。とても真っ直ぐな青春小説です。

本日の台詞解説。
何かにつまづいてしまい、前に進むことに臆病になっている……でもいつかは進まないといけないのです。ずっとそのままではいられない。踏み出す勇気から、新たな道は開けます。

なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。

タイトル:なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。(小説:電撃文庫)
作者  :きどひでと:樹戸英斗
絵師  :ほんだありま
デザイン:?
編集  :?

たぶん、世の電撃新人ハンターはまずまっさきに大賞の「ミミズクと夜の王」を読んでいるんでしょうが、私にとって真っ先に読むべきはこれ以外ありえない!とついさっき読了。
私含めてバカ小説だと思ってた人は、その認識を改めましょう。
これ以上ないくらいに、真っ当ですばらしい青春小説でした。

できれば以下の紹介文など読まず、まずは読んでみてください。掛け値無しにいい話だったなあ……

07/02/10 - の記事

本日の名台詞

「ひどいよ」


タイトル:連射王 (上 )(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :岩田蓮 (266 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

商業レベルでは唯一無二、そして今後も出ることはないであろう。シューティングゲームに本気になろうとする少年の静かな、しかし熱いゲー根小説。
詳細な紹介は表紙画像クリックでどーぞ。

さて、本日の台詞はあえて恋愛方面から拾ってみました。
紹介しておいてなんですが、単体でみるとものすごく気になるもののさっぱり意味が分かりません。しかし、状況を説明してしまうと今度はネタバレ度が高い。というわけで、一応ぼかしますがネタバレは嫌!って人は以下は読まない方がいいと思います。

学校の階段4

タイトル:学校の階段4(小説:ファミ通文庫)
作者  :かいまたかあき:櫂末高彰
絵師  :あまふくあまね:甘福あまね
デザイン:?
編集  :?

既にかなり知名度はあがっている作品ですが、うちのスタイルは未読者向けに一からなるべくネタバレなしで紹介するものですので、しばしのお付き合いを。

「学校の廊下や階段で走ってはいけません」とは、社会の常識ですが、しかしそういう決められたルールをぶち破り、階段を突っ走り、さらには競走してみたい!!と思ったことがある人は少なくないでしょう。
これは、そんな学校の階段を駆け抜ける速さを競う部活「階段部」を作ってしまった高校生達の青春ストーリーです。
再度言います。ただのギャグとか一発ネタではなく、ちゃんとしたスポ根であり青春ストーリーになっているのです。ただのイロモノだと思っていた方は脳内情報を修正してくださいね?
こはや4巻まで来ると、普通にこんな部活動があってもいいんじゃないかと思えるようになってきました。実写映画になるそうなので、その出来が非常に楽しみ! 愛知近郊で上映されるなら絶対に見に行こうそうしよう。というわけで相変わらず4巻の説明を全くしてませんが、この間の主役は階段部一の頭脳派・三枝です。以上説明終わり。

死神とチョコレート・パフェ 3

タイトル:死神とチョコレート・パフェ 3(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :かおうじんや:花凰神也
絵師  :夜野みるら
デザイン:?
編集  :?

死ぬはずなのに死ななかった「ソウル・イレギュラー」としての生を見逃してもらう代償に死神稼業を引き受けることになった少年と少女のラブコメ。
スタンダードな作りですが、とにかく読みやすいです。

07/02/09 - の記事

本日の名台詞

「コー君は、こう思いませんか?」
「自分の本気は、一体どこまで行けるものなのだろうかと」


タイトル:連射王 (上 )(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :竹さん (295 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

今まで何に対しても本気になれなかった主人公が、シューティングゲームに目覚め「自分は本気になれる人間なのか」を模索していくという青春小説にして、シューティングゲームへの愛が溢れた作品です。愛です愛。

それでは台詞解説。まあ見たままですね。実際に使われているシーンでは、ワンコインクリアを果たしたらそこでおしまいなのか?ってな話になってます。
ちなみにあえて明日は同じ連射王から恋愛要素の台詞を取り上げる予定。

連射王 (下)

タイトル:連射王 (下)(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

スポ根小説ならぬ、シューティングゲームに対する静かな闘志を描いた……そうゲー根小説とでも言うべきもの。
シューターなら読め。そして、シューターでなくともSTGに対する興味を刺激されると思われる作品です。
炎のように激しい熱血さとはまた違う、静かに、しかし確実に燃え続ける魂の記録。
「なぜシューターが家庭用でなくてアーケードゲームにこだわるのか?」とか「ゲーム如きに真剣になってるのはなんで?」とかが少しわかるかもしれません。
ゲームという枠にとどまらず、自分は何かに対して本気になれるのか?というれっきとした青春小説です。恋愛要素も入ってますし。題材が題材なだけにどうがんばっても人を選ぶことは避けられないでしょうが、癖の強さという点では、「終わりのクロニクル」よりもむしろ読みやすいのではないかと思います。
ハードカバーだけに投資金額もバカにはなりませんが、それだけの価値はあります。以下に紹介。

2007年2月 の新刊情報 電撃文庫

新人作品がどばーっと出ます。どばーっと。
なお、今月妙にbk1出荷が遅かったのは先月の超フライングのペナルティ説が浮上してますが……真相やいかに(笑)。

ミミズクと夜の王《第13回電撃小説大賞<大賞>》 紅玉イヅキ
世界平和は一家団欒のあとに《第13回電撃小説大賞<金賞>》 橋本和也 扉の外《[第13回電撃小説大賞<金賞>》 土橋真二郎
なつき☆フルスイング! ケツバット女、笑う夏希。《[第13回電撃小説大賞<銀賞>》 樹戸英斗

07/02/08 - の記事

本日の名台詞

「おかしい。まちがってる!」
「だったら何だ! 教えろよ、あたしたちに何が変えられる?」
「かえられるか……わからない。けど……わたしたちなら……きっと飛べるわ!」
「飛ぶ……?」
「そうよ、飛んで、べつのくにへいくの」
「別の国……寝惚けてんのか。ここも愛せないやつが、別の場所に行ってなにを愛する気だ。なにも変わりやしねえ――ドブのザリガニみたいに、この国を一生逃げまわれ。おまえにはそれしかできない」
「あいせばいいの? ほんと? そうすればどうにかなる?」
愛すれば――どうにかなる?
わからない――あたしにだってわからない。
「……さあね」


タイトル:零式(小説:ハヤカワ文庫JA)
作者  :うみねこざわめろん:海猫沢めろん
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :夏月&朔夜 (191 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品の詳細は表紙画像クリックで補足。
どこにも感情の行き場がない、袋小路の少女達が駆け抜ける話です。
それよりなによりエンジン燃え。無駄に馬力の大きいエンジンとかになぜかしら魅力を感じてしまう……そういう人は必読です。読んで転げ回るがいいのです。

台詞解説。
現状からただ逃げようとしているだけではなにも変わらない……とまあそんなことです。ちなみに飛ぶといのは比喩だけではなく、本当に飛行機で飛ぶことを意味します

連射王 (上 )

タイトル:連射王 (上 )(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

まぎれもないシューティング小説、あえて言うとゲー根小説です。

野球もレギュラーを取れるくらいに上手いのに、どうしても心の底から本気になれない自分を自覚していた高校生・コウ。
そんな何事にもどこか冷めた彼が、ある日通りかかったゲーセンでシューティングゲームのワンコインクリアを目にしたことがきっかけで、徐々にシューティングゲームの魅力にひかれていく話。

翼は碧空を翔けて 2

タイトル:翼は碧空を翔けて 2(小説:C★NOVELS ファンタジア)
作者  :みうらまなみ:三浦真奈美
絵師  :くらもとかや:椋本夏夜
デザイン:?
編集  :?

説明しづらい……。
今の時点では、おてんばで割と自分中心な王女アンジェラが、一人の青年との出会いがきっかけで精神的に大きく成長する物語、としておきます。
アンジェラは行動力があるだけに、いったん精神的な成長の芽が出てくると驚くくらいに魅力的になりますね。
ああ、それと飛行船の栄光と挫折とか。

2007年2月 の新刊情報 富士見ミステリー文庫

今月は非常に富士ミスは静か。

ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・すりー 新井輝
かりん 増血記 (8) 甲斐透