名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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07/07/20 - の記事

本日の名台詞

「割れちゃったな」
「うん」
「せっかく買ってもらったのに、残念だったな」
「ううん。
なくしちゃったらね、仕方がないんだよ。――寂しいけれど、仕方がないの。それでね、楽しかったなって思えばいいんだよ」
「――」


タイトル:カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~(小説:GA文庫)
作者  :しもじまけい:霜島ケイ
絵師  :ミギー
デザイン:?
編集  :?
キャラ :阿川太一&アカネ (300 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

この世界と妖怪世界の境界線に立っている空栗荘。
そこで下宿生活をはじめることになった太一がさまざまな妖怪と、そしてそれ以上に変な住人達と邂逅する妖怪奇譚です。
この手の妖怪ものって当たりが多いような気がするんですが、これもよかったですええ。

それでは台詞解説。

カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~

タイトル:カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~(小説:GA文庫)
作者  :しもじまけい:霜島ケイ
絵師  :ミギー
デザイン:?
編集  :?

家庭で新しい母親と上手く行かない太一は、父親の薦めで下宿生活を送ることに。
ところが、その下宿である空栗荘は実はとんでもないところで、『この世界と妖怪の住まう世界の境界線』だった!
いわゆる妖怪奇譚です。
派手さはないけどこれは味がある……。非常におもしろく読むことが出来ました。おすすめ。
一癖も二癖もある妖怪たち、そしてあるいはそれ以上に癖のある住人たちと交流するうちにほんの少しずつ変わっていく太一が微笑ましいです。

Mのフォークロア キュクノスの迷宮

タイトル:Mのフォークロア キュクノスの迷宮(小説:ガガガ文庫)
作者  :みかみやすあき:三上康明
絵師  : 連
デザイン:?
編集  :?

同じオンラインRPGをプレイ中に、意識がなくなる人間が多数出て、妹もそれに巻き込まれた。
その原因を突き止めるために動こうとする兄。古代日本や民俗学に絡めた物語展開で、そっちが好きな人には楽しめるかも。
……と、いいたいところですが、ちょっと個人的に「これはダメだろう」と思ったのであえて書きます。
たぶん一応は話の決着がそれなりについたことになっているんだとは思いますが……
「続編」のことについては一行たりとも触れられていませんが、明らかに話が全く終わってません。
正直読み終わって『かなり釈然としない気分』になりました。
よって、あてにならない続編のことはおいといて、投げっぱなしのまま終わっても大丈夫な人にしかおすすめしません。