名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

身代わり伯爵の冒険

タイトル:身代わり伯爵の冒険(小説:角川ビーンズ文庫)
作者  :せいけすえもり:清家未森
絵師  :ねぎしきょうこ
デザイン:?
編集  :?

第4回ビーンズ小説大賞読者賞受賞作。
なるほど、これは読者支持率ナンバーワンだったのもうなずける出来ですね。
双子の兄妹の、妹が兄の身代わりとして伯爵役を務める羽目になる話。
各キャラクターが、実に生き生きと動き、ストーリー展開もスピーディーで一気に読めました。おもしろかった!

身代わり男装美少女が主役のラブコメというのは定番中の定番で、実際ストーリー展開なども割と王道ではあるんですが、ベタだろうがなんだろうがおもしろいものはおもしろいんです。いきなり伯爵の身代わりにさせられてしまったミレーユをはじめ、すごく魅力的。なんだろうなあ、一見テンプレなんだけどリミッターが外れているので、どこまでも暴走するあたりが魅力の秘密なのかな? この辺は実際読んでもらうと実感できるんじゃないですかね。話の展開も、中だるみが一切無く、どんどん状況が動いていくので、それを追っていくだけでも楽しいです。ツンデレ王女様の照れ隠しモードとか近衛隊の腕立てとか誰かこの人達なんとかしてください(笑)

話は割と綺麗に畳まれているので、続編は難しい気もしますが、これで終わるのはもったいないなあ。続くのかな。もし続編が出るなら……いやいや、この方のの新刊は次何が出ようと絶対買おう。(こうやってまたどツボにはまっていく)


この作品の名台詞

「やめますか、やっぱり。身代わりなんて」
「なんで? 始まったばっかりじゃない。なんでそんなこと言うの?」
「いや、もう嫌になったなんじゃないかと……」
「なに言ってんの、やるわよちゃんと。あたしの座右の銘は『有言実行』なのよ。そして『継続は力なり』でもあるわ。やるからにはなんでも頂点をめざすのが商人の心意気ってものよ」

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