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ありすとBOBO2 -下町決戦兵器マスラオ-

タイトル:ありすとBOBO2 -下町決戦兵器マスラオ-(小説:GA文庫)
作者  :かわさきやすひろ:川崎康宏
絵師  :千葉サドル
デザイン:?
編集  :?

最初に読み終えて思ったこと。
「GA文庫は、本気だ! 本気で売りに来た!」でした。

筆力はあるけれど、基本的に作風がアメリカンなジョークや皮肉に満ちているために、ついて行ける人が限られる、そんな話だったわけですが……
1巻にも増してアリスの出番が増え、さらにはカラーを除いたモノクロイラストだけで9枚もあるという思い切った手に出てます。

昔からのファンには今更いうべきことはないので、イラストで「んん?}と思った方や、他にはまねできない内容のラノベを求めている方にはぜひお試しいただきたい!

極度の日本かぶれで”しゃべる”灰色グリズリーが、スーツ着て探偵して某国の生体軍事兵器と対決するような妙な世界観のもと、ややシュールながら実はかなりハードなアクションなんですが……
たぶん1巻未読の人にはなんのことやらさっぱりでしょう。

細かいことは割愛しますが、本作の特徴は日本とアメリカの軍事力(の尖兵)がぶつかり合って会話を交わす際に、かなり高度な皮肉や比喩が飛び交うこと。キャラ同士のぶつかり合いの台詞の多くは、何か意味が込められているといっても過言ではありません。意外と深いのです。
ただ、一部の人間が驚喜する裏主人公のクマと某国人間兵器の対決にはなにしろ華がまるでない。
実は今回も、人型兵器と人間兵器対決があったりするんですが、1巻以上にアリスの出番が増えてとっつきやすくなってます。イラスト増量による潤い成分の充実も見逃せないところ。
かつて狂犬と呼ばれ、おとなしくなって学校に通っている今でも敬遠されているアリスの意外に他人に思いやりがあってかわいいところがもう、たまらんのですよ!

ああ3巻読みたい。まじで読みたい。3巻が出るくらいには売れてくれないものだろうか……


この作品の名台詞

「貴様! 人を殺してなんとも思わんのか!?」
「私は自衛隊員と違ってね
現役の企業戦士だ」

→解説


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