MM9
作者 :やまもとひろし:山本弘
絵師 :?
デザイン:?
編集 :?
これはマジですばらしい怪獣小説です。
なによりも、パロディではなくまずSFとして、そしてエンタメとしてきっちり成立している点が大きいです!
怪獣が自然災害として広く認知され、世界の中でも有数の怪獣大国である現代日本。
そこで気象庁管轄の対怪獣特別組織”特異生物対策部”、略して”気特対”が、怪獣から国民を守るために奔走しますよ!
文庫化どころか、ドラマの放映もはじまったタイミングで何を今さらという気はしますが、赤枠おすすめで!
まず最初に書いたようにこれパロディじゃありません。真正面から怪獣小説を書き、例えば怪獣の本来のスペックだと、生存できるはずがないといった生物学上の問題点をSF的に説明しています。
そして、この作品で描かれるのはよくある「自衛隊」ではなく、自衛隊など実際に怪獣退治の矢面に立つ組織に対して、効果的な作戦や怪獣の進路予想や弱点の分析などを行う、裏方な部署というところが大きなポイント。
もちろん、実際には矢面に立たされることもよくありますがあくまで「気象庁」所属というそこにしびれるあこがれるぅ!
襲ってくる怪獣もバリエーション豊かで、いきなり●●型とかビビりましたよかなり! そしてとどめに出てくるのがアレですからね! ホント最後まで全く飽きさせません。
内容がないようなんで、有川浩ファンは全員買ってもいいくらいじゃないですかね。絶対後悔しないと思います。いや、マジおもしろかった!
この作品の名台詞
「やっぱ、無理ですね」
「はあ?」
「私たち、ヒーローじゃありませんから。びしっと決めるなんてできないんですよ。かっこ悪いこともいっぱいあります。それが真実なんです。物語の中のヒーローだったら、必ず成功するんだろうけど。力が足りなくて、人を死なせちゃうことだって――
……でも、やるしかないんですよね」
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