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ツボどころをことごとく外す、主人公の『親友』ポジションが似合いそうな少女がメインヒロインという、ある意味斬新なラブコメ。

会話がテンポよくおすすめ……なんですが、地の文にちょっと癖があるのでご注意を。そのあたりについては後述します。

ああ、それと消費専門のオタクが創作に目覚める、なんて要素もあるのでそこもおもしろいですね。

あらすじが説明しにくい！
適当にくだいて紹介すると、エロゲギャルゲをこよなく愛する主人公が、運命的な出会いをした少女にインスピレーションを得て、創作に目覚める話。ただ、出会った少女・加藤恵は自分が勝手に抱いていたイメージと大きく違い、ひたすら目立たず、その言動がどこまでも主人公の親友ポジションだったので、『これは違う！』とばかり、加藤をメインヒロインにふさわしいキャラとしてプロデュースし、さらには彼女をモデルにギャルゲーを制作しようとするのですが……。

立ち位置は完全に確定しているのに、サブヒロインのスペック高すぎ。このオーラの差ときたら！ だがそれが逆に新鮮ですね。キャラの立ち方はさすがです。

なお、ちょっと文章が読みにくいです。作者さんはエロゲライター出身なのですが、それが関係あるのかどうか、どうもエロゲの脚本をＣＧなしで見せられているように感じるとでも言えばいいのかな。ただ、読者側の慣れか、それとも後半部分会話が走り始めたからか序盤さえ突破してしまえばそんな気になることもないでしょう。