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改めておすすめ! 傑作コメディ「蒼穹のカルマ」を読もう!

「なんかおもしろいラノベない?」
こういう漠然とした質問は実は一番答えるのに困るわけですが、そういう時にひとつ挙げたいのがこの「蒼穹のカルマ」です。
燦然と輝く叔母バカコメディ!

1ページ先の展開が読めないんですが、どんなに無茶苦茶にみえても最後にはきっちりストーリーとしてまとめてくるなどただの超展開にあらず。最初に出てきたときにはただの使い捨てキャラだと思ったらきっちり重要な役どころとして出てくるなど、とにかく気楽に読める見かけとは裏腹に細部まで行き届いたシリーズです。
鳶一なんて最初はただのウザキャラだったのに、いつの間にかもはやツンデレの極地だし。

まあ、読むときにはカルマが姪っ子に、変態という名の淑女として接するのを楽しめばいいいのでこ難しいことを考える必要など全くありませんけどね!

いちばん最初にこの話を手に取ったときには、空に生き人を襲う空獣から人々を狩る女騎士の活躍を描いたややコミカルに描くファンタジーかな、と思ったんですよ。いやあ甘かったね!
なにしろ主人公の鷹崎駆真ときたら、空獣を狩る任務なんてぶっちゃけ二の次で、姪っ子の在紗のことしか完全に頭にない。このあたり全くブレがなくて、世界の危機と在紗の晴れ姿なら迷うことなく在紗をとっちゃう。しまいにはかわいい在紗の姿見て鼻血出すとか完全に変態です。

ストーリーのぶっとび加減も半端じゃなく、魔王とか唐突に出てきます。それをもっとも端的に教えてくれるのが表紙絵。この表紙で内容を予測することなど不可能。特に5巻と6巻は「これはひどい」の一言に尽きるんですが、いったん読んだ後ではこの表紙しか考えられません。出てくるんだけど、この唐突さが納得できちゃうだけのパワーと着地のうまさがあり、あくまで文章は読みやすいところが実はこのシリーズ、というよりはおそらく作者である橘広司の真骨頂なのでしょう。スレイヤーズの後継者といってもいいかもしれません。
まあだまされたと思って一度手にとって見てください。
できれば1巻でやめないで、一気に行ってほしいです。
既刊6巻出てますが、ばーっと読みましょうばーっと!

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