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くじびき勇者様3番札 誰が聖女よ!?

タイトル:くじびき勇者様3番札 誰が聖女よ!?(小説:HJ文庫)
作者  :しみずふみか:清水文化
絵師  :牛木義隆
デザイン:?
編集  :?

くじびきのご神託で重要な物事が決定されてしまうソルティス教が勢力を持った世界で、運悪く?くじびきによって選ばれてしまった勇者とその従者が、がんばるというファンタジー。
とはいえ実際には肩書き上は従者のポジションである、宮廷料理人にして重度の研究依存症(笑)の少女・メイベルが主役です。
この作者の書く作品の共通事項として、設定が恐ろしく細部まで作り込まれているので、物語を楽しむのに世界観構築を重視する人におすすめ。

なお、普段は紹介レベルにとどめて感想はあまりつっこんで書かないようにしているのですが、たまには。
うーん、勇者と従者の男女二人旅というこれ以上ないポジションが用意されているのに、恋愛要素が悲しいくらいにありません。私自身は世界設定の緻密さなどに惚れているのであまり気にしませんが、挿絵がいい雰囲気なだけに実際の文章表現を見るとかなりもったいない……。気象精霊記と比較すると、意識して恋愛要素を入れようとがんばっているのは伝わってきます。伝わっては来ますが、でも実際の描写を見ると非常にもどかしい! 「違う、そこはそうじゃないんだ! あと数行、数行の描写さえあればラブな雰囲気がっ!」と、思わずつっこみを入れつつ読むのでありました。


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