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さよなら妖精 (文庫)

タイトル:さよなら妖精 (文庫)(小説:創元推理文庫)
作者  :よねざわほのぶ:米澤穂信
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

以前ソフトカバーとして出版されていた「さよなら妖精」が文庫化です。

ユーゴスラビアからやってきた少女・マーヤ。二ヶ月間に渡って日本に滞在し、そして帰って行った彼女。彼女は周囲の人間にどのような影響を与えていったのか? ミステリの体裁にはなっていますが、あまりそれを意識する事はないと思います。特にライトノベル読みの私にとっては、この作品は青春小説として非常に強い印象を残していきました。殺人事件が起こる事もない、ささいな日常の出来事の連なり、友人とのなにげない会話ひとつも独特の静謐…とでも言えばいいのかな?そういう雰囲気を形成しています。
ふとした物事にたびたび『何か哲学的な意味がありますか?』と問いかけるマーヤの視点。読み終えた時の切なさっぷりといったら……(ネタバレになるのでご自分でお確かめください)。
1991年当時のユーゴスラビア国内の情勢が物語の行方に絡んできますが、知らなくても特に問題はありません。なお、文庫化に際して特段に加筆などはされていません。


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from ライトノベル名言図書館 on 土曜, 2006/07/29 - 21:04

☆☆☆☆ さよなら妖精 著者/米澤穂信 創元推理文庫/東京創元社 . . . 米