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第9回スーパーダッシュ小説新人賞＜大賞＞受賞作。

実はこれ、読むまでずっとエロ一直線のエロコメだと思ってました。
でもその認識は半分合ってて、半分まちがい。
なんせ作中を通して、「お触り」以上の行為に及んだのが2回（＋１）のみ！
これはとうていエロコメと呼べるレベルじゃありません。
確かにパンツだのセックスだのといった単語自体は限りなく飛び交うんですが、言葉のみの先行で、また挿絵もあからさまにエロエロなものはほぼないですね。
なので、ラブコメはありでもエロコメはないわーという人でも普通に楽しめます。

サキュバスとえっちするために、召喚儀式を成功させた主人公・佐品直純がその天才ぶりから有史以来誰も喚んだことのない、サキュバスの貴族を呼んでしまった！そんなお話。

普通サキュバス喚んだらむしろ向こうから積極的にえっちな展開になると思いますよね？
しかし貴族であるロセリーは、力が強すぎて「致す」までもなくあっという間に精気を吸い取られて人生終了になってしまうので、おいたの許可が出ずたとえお触りを敢行しようとしてもあえなく撃退されてしまいます。
それに、直純も実は単にやりたいだけの一心でサキュバスを召喚したわけではなく、その裏にはある目的が……。

とはいえ、その目的はなかなかあかされないので主にロセリーと、精神的に触れあうイベントが多くいたってまっとうなラブコメとなってます。
ストーリー的には変化球もあったりして、なかなかに飽きさせない内容でした。うん、おもしろかった。

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