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子ひつじは迷わない 泳ぐひつじが3びき

タイトル:子ひつじは迷わない 泳ぐひつじが3びき(小説:スニーカー文庫)
作者  :がんぐどう:玩具堂
絵師  :籠目
デザイン:?
編集  :?

ここ最近のライトノベルの中では最強ツンヒロイン、仙波さんは今回も絶好調です!!

いわゆる学園日常ミステリ。
生徒会が立ち上げた「迷わない子ひつじの会」に持ち込まれる様々な悩み事を解決していくというもの。複数の一人称視点で物語が進むんですが、主に議事録形式になっていて、注意書きが別になっていたりするところがおもしろいです。

さて、ここからは主に仙波さんの魅力について語りますのでネタバレの心配は無用です。昨今のすぐにデレてしまう、ツンとは名ばかりの有象無象のツンデレ達よ、少しは仙波さんを見習うのだっ!

ツンデレ。
その定義は細かい部分にはいろいろ差異があるのですが、ツンからデレへの移行によるギャップに萌える、というのはほぼ共通解釈でしょう。

で。中にはM属性が高くて、ひたすら罵られ邪険にされるのが心地良い人もいますが、それは少数派で、普通はデレによって満たされるわけです。
ですが、デレは乱発するようなちゃらいものではないのです!
安易にデレればデレるほど、一発の破壊力は安くなりその価値はだだ下がり。

そんな中で、隠れ文芸部員で孤独と怠惰と読書を愛する少女・仙波明希は、これはもう理想的なツンデレといえるでしょう。ツンとデレの比率はおおよそ99:1。目を皿のようにして、作品を隅から隅まで見ないとデレ成分がどこにあるのかわからない!

親切を押し売りする成田真一郎に対する仙波さんの普段の態度は、それはもうキツイです。なんていうか人間サンドバッグ状態。好きになってしまった弱みがあるとはいえ、あんだけ良いように罵られてへこまされて、それでもなお仙波さんのもとを訪れる真一郎さんまじぱねえっす。(下手にM属性開眼したりせず、あくまでけなされると落ち込むとこにも安心感がありますけどね!)

だが、それゆえにごくごくごくたまーに垣間見せるデレ成分がとてつもなく大きいのです! 三巻にはそういうくだりがあって、しかも態度でほんのちょびっと示すだけで、あくまで言葉はキツイままというところがなおイイ!

ツンデレをこよなく愛する人にはぜひとも読んでいただきたいシリーズです。


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