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憂鬱なヴィランズ (ガガガ文庫)

タイトル:憂鬱なヴィランズ (ガガガ文庫)(小説:ガガガ文庫)
作者  :かみつきれいにー:カミツキレイニー
絵師  :キムラダイスケ
デザイン:?
編集  :?

これは……

作品の表面的な要素だけ切り出すと、『絵本の”悪役”によって異能を貸し与えられた者が欲望へのストッパーが外れ、事件を引き起こす学園伝奇もの』と、割とありがちな物語としか思えないのですが、実際に読んでみると独特な雰囲気を持った作品なのがわかります。

この物語を評価するときは必ず最後まで読み終えてください。
おそらく、読み始めと読み終わりで全く印象が異なっているはずです。

いわゆる替えのきかないオンリーワンな作品です。黒枠おすすめ。

巷で女子中学生の連続失踪が騒がれるある日。高校生の少年・笠木兼亮が登校途中にバスジャックが発生し、騒動に巻き込まれた彼は、青い目をした謎の少女・帯刀月夜と出会う。
どうやら彼の巻き込まれた事件には、失踪中の幼馴染み・煮雪瞑が関わっているらしい。そこには”絵本”と呼ばれるやっかいな異能を引き出すものの存在が……。

絵本の悪役に乗っ取られ欲望のまま悪事を働くもの、絵本の能力を借り受け正義を為す者の戦いの行方は!?

あらすじだけ見ていると作品の魅力がわかりにくいと思います。

この作品は、物語を進めていく中で徐々に明らかになっていく登場人物たちの本当の気持ち、次々にひっくり返される真実、そのあたりが鍵なのですが、なにせ文章でこの辺の機微を上手く表現することが難しい!
これはもう、ぜひとも実際に読んでいただくしかないですね。


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from Cherryh's blog annex on 月曜, 2012/10/29 - 18:17

憂鬱なヴィランズ (ガガガ文庫)作者: カミツキ レイニー出版社/メーカー: 小学館発売日: 2012/08/21メディア: 文庫 ガガガ大賞受賞者の2作目。 絵本の悪役(ヴィランズ)に取り憑かれる、...