名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

冬の巨人

タイトル:冬の巨人(小説:徳間デュアル文庫)
作者  :ふるはしひでゆき:古橋秀之
絵師  :藤城陽
デザイン:?
編集  :?

非常におもしろく、夢中で一気に読みました。おもしろかった!
白古橋というやつで、人を選ばない作品なので速攻で本屋に買いに走りましょうそうしましょう。デュアル文庫なので手に入りにくいかもしれませんが、通販でも取り寄せでもとにかくなんとしてでもゲットして読むべし。
内容的にはちょこっとSFかファンタジー……というよりはむしろ大人向けのおとぎ話の感覚ですね。
正直以下の説明など読まずしてまずは一読された方がより大きな感動を得られるんじゃないかと思います。

終わることのない極寒の地の中を、ゆっくりとしかしひたすら休むことなく歩き続ける巨人”ミール”。その背中に作られた都市”ミール”。そしてその都市がそこで暮らす人々にとっては世界そのもの。
そんな都市で暮らす少年・オーリャは、ディエーニン教授の助手として巨人を外から客観的に観察するという視点を得ます。そして少女との邂逅。絶対だと思っていた世界が老いていると徐々に気がついていくオーリャ。
エンディングまで一気に畳みかけ、見事に締めくくっています。
細かい一文一文に至るまで心地よかった! ああ、久々にこれは!という一冊に巡り会いました。


この作品の名台詞

「大丈夫? 寒くない?」
「ダイジョウブ! サムクナイ!」

→解説


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from つちのこ、のこのこ。 on 金曜, 2007/05/25 - 02:06

序盤の少年の成長と Boy Meets Girl も終盤の大人達の政治と信念の確執もそして背負っていた人間社会もすべて放り出して軽やかに歩み去る巨人が鮮烈な……ってそういう問題くぅあぁ!(卓...

from monumenta librorum on 日曜, 2007/05/20 - 00:18

巨人の背中に作られた都市が舞台のファンタジー。ファンタジーと言うよりは、スチームパンク的なSFと言った方が良いだろう。この手の話としては、最後まで読むと、結構、ありがちな...

from いつも感想中 on 木曜, 2007/04/12 - 01:38

冬の巨人 作者: 古橋秀之 出版社/メーカー: 徳間書店 発売日: 2006/06 メディア: 単行本 まいじゃー推進委員会!さんで絶賛されていたのを偶然発見・購入・読破と進んだ訳ですが・・・こ...