名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

樹海人魚 2

タイトル:樹海人魚 2(小説:ガガガ文庫)
作者  :なかむらくろう:中村九郎
絵師  :羽戸らみ
デザイン:?
編集  :?

相変わらずわかりにくいながらも、中村九郎入門としては最適のシリーズ。
不死の存在である怪物”人魚”。街を壊滅の危機に陥れる人魚に対抗するため、同じ人魚でありながらも調律された”歌い手”を”指揮者”が操って戦うバトルアクション……と、見た目だけ解説するとこんな感じです。
実際読んでみると、やっぱりその独創的な感覚に圧倒されます。思い切りハマるか、それとも途中で投げ出すかの二択。中村九郎作品はそういう麻薬的な魅力を持っているのです。

例によってろくにストーリーの説明してませんが、どうせ読んでもわからないので無問題(爆)。

指揮者としてはかなりグズなミツオ。
いわゆるツンデレで何を考えているのかすごくわかりづらい孤高の歌い手・バービー。
60年前からの想いをずっと胸に秘めて、ミツオを慕い続ける歌い手・霙(みぞれ)。
たとえストーリーは難解でも、それでも惹きつけられる恋模様。
相変わらずラストシーンは秀逸です。
この三者の三角関係と、ミツオの成長ぶりをこれからも見ていきたい! 続き出るといいな。


この作品の名台詞

「また質問?」
「え……?」
「いいけどね。あたしはなんでも答えるよ。あたしの心の底にある、誰にも明かしたくないことだって、教えてあげたっていいよ。答えたくないけど、ザネになら答えてあげる」
「ど、どうして僕になら教えてくれるの?」
「それは、あたしがザネには答えたい、と思うからよ」
「ど……どうして笑うの?」
「さぁ、楽しいからでも、嬉しいからでもないよ」

→解説


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