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お釈迦様もみてる―紅か白か

タイトル:お釈迦様もみてる―紅か白か(小説:コバルト文庫)
作者  :こんのおゆき:今野緒雪
絵師  :ひびき玲音
デザイン:?
編集  :?

マリア様がみてるシリーズのスピンオフ作品。たぶんシリーズ化?
福沢祐巳の弟、福沢祐麒が主人公で花寺学院を舞台にした祐麒の高校生活が語られます。
ほんっきで、波瀾万丈です。うーん、けっこう苦労してたんだねえユキチは(笑)。

で。
内容的には男ばっかり出てくるわけで、その学園生活を描写するとなるともはやBL以外の何物でもないわけですが。
……これ、ひょっとしてBL入門には最適なんじゃないか?

高校入学初日に、いきなり源氏と平氏というわけのわからない二つの入り口があり、その意味が分からない祐麒は「どちらも選ばない」を選択します。
これが茨の道の始まりで、学園内で孤立する羽目になるのですが……
「烏帽子親・烏帽子子」という、こりゃどう見ても姉妹(スール)制度の男版だよな?という仕掛けなどがあり、マリみてファンなら読んでいて飽きることはないでしょう。
例えば細かい所で、祐麒の「考えている所がすぐ顔に出る」などは姉弟共通の特徴とかそういう部分にニヤリとできます。
BLとは言いましたが、マリみてがそうだったようにいくらでも妄想の余地は残されているものの、描写そのものはどこまでも健全。BLなんか読めない!という人でも安心して読めるはずです。
逆に、これみて「男だけの世界ってのもこれはこれで!」と思ったら、BL道(笑)に進んでみるのもよし。

また、シリーズ未読よりは当然既読の方が細かい部分にニヤリとできるもの、白紙の状態で読んでも十分におもしろい学園ものです。腐女子の方は、こっちからスタートしてみるのはいかがでしょう(笑)


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