名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

お隣の魔法使い 語らうは四季の詩

タイトル:お隣の魔法使い 語らうは四季の詩(小説:GA文庫)
作者  :しのさきさみ:篠崎砂美
絵師  :尾谷おさむ
デザイン:?
編集  :?

お隣に突如として引っ越ししてきた謎の青年ツクツクさんと、好奇心の強い少女メアリーの、ちょっとだけ不思議な日常を描いた物語。

バトルもラブコメもなく、大層な事件は起こりません。それどころか、メアリーはツクツクさんのことを魔法使いだと思っていて、実際読者にもそうとしか思えないんですが具体的に魔法を使うシーンはどこにも出てきません。
非常にのどかで、心安らぐお話です。短編形式で気軽に手を出せるので、おとぎ話でも読むつもりで楽しんでみてください。おすすめ。

正直な話、バカ売れするような起伏に富んだ内容ではないので、4巻まで出たことは非常に喜ばしいです。
いろんな細かい部分のちょっとした演出が憎いんですよね。
毎回必ず、メアリーは青年を「ツクツクさん」と呼び、「トゥックトゥイックです」と言い直す儀式めいたやりとりや、気配はあって鏡にだけは写るものの決して実体を見せない謎のメイドさんなどなど、読んでいると思わず顔がゆるむようにできてます。

短編形式ですが、ひたすらジャムを作って終わってしまったり、釣り堀では魚以外のものをひたすら釣り上げたり、ささいな日常の延長をやわらかく描写しているのです。


この作品の名台詞

「やあ。こんにちは、ミズ・メアリー」
「こんにちは、ツクツクさん」
「トゥックトゥイックです」

→解説


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