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ノブレス・オブリージュ ~茅森楠葉の覚悟~

タイトル:ノブレス・オブリージュ ~茅森楠葉の覚悟~(小説:GA文庫)
作者  :こまつゆうき:小松遊木
絵師  :甘塩コメコ
デザイン:?
編集  :?

第1回GA文庫大賞<奨励賞>受賞作。

女剣士たちの学園青春ストーリー。女子校が舞台ですが、友情表現は至って平穏なので、ノーマルな人にも楽しめるはず。体裁としては由緒正しき?少女小説っぽくなっていて、もちろん(妄想)百合ん百合んの好きな人は迷わず買って損無し!

一応<剣士>の端くれだが、平民出身の少女・鍛冶本亜未は、憧れの<剣士>沙也香さまの近くにいるために、頑張ってお嬢様学校に合格して通っている。
そんな彼女は、ある日学校に遅刻しそうになり、あわてている時、たちの悪い剣士に襲われそうになっているおばあさんを見つけ、助けに入ったはいいが、相手は手練れ。進退窮まった時に現れたのは……一人のお嬢様とメイドだった。

これ、一話であえて、亜朱が敬愛する沙也香さまとの絆の強さを徹底的に描写するのではなく、あえて偶然出会ったお嬢様・楠葉との友情の行方について書いてあるのがおもしろかったです。読んで早々に『あれ?』となって、後はもうひたすら引き込まれるのみ。
修行とかそういう部分よりは、剣を通じて他の少女達と心を通わせていくというのがテーマになってます。

それにしても楠葉はまっすぐですね。
重すぎる名前を継いだ事へのプレッシャーとかいろいろあるだろうに、決して曲がらない。だからこそ、いろんな人が助けてあげようと思うんだろうなあ。、

なお、<剣士>を貴族階級的な立ち位置にしたかったからか、<剣士>は非常に高い身体能力を持っているというサイヤ人みたいな設定が一応ありますが、少なくとも1巻ではせいぜい傷の治りが早いという描写があったくらいで、普通の刀アクションとして読めるのでご安心を?


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from monumenta librorum on 月曜, 2009/10/26 - 00:43

GA文庫大賞の奨励賞受賞作。帯刀した剣士が存在する世界で、女子校を舞台にした話。最近は、『サムライガード』とか『サムライエイジ』とか、現代風の舞台で、日本刀を帯刀した剣士...