名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

変態王子と笑わない猫。

タイトル:変態王子と笑わない猫。(小説:MF文庫J)
作者  :さがらそう:さがら総
絵師  :カントク
デザイン:?
編集  :?

第6回MF文庫Jライトノベル新人賞<最優秀賞>受賞作。
むちゃくちゃおもしろかった! 変態が炸裂してますがエロに頼った作りではなく、ちゃんとストーリーで勝負したラブコメです。

キャラの魅力が非常に高く、ツンデレや無表情がただの記号ではなく、もっと深い部分まで作り込まれているので「生きている」感覚がありました。
赤枠おすすめで!

煩悩に日々満ちているが、誤解ととっさの建前で周りからの評価は妙に高い少年・横寺陽人。下心のために入った陸上部でも、熱心な部活動参加と誤解され次期部長にと言われてしまう。そこでいらないものを他人に渡してくれるという「笑わない猫像」に祈ったところ、横寺の建前が消え、本音垂れ流し状態になってしまう。そんな横寺は、同じく猫像によって表情を失ってしまった少女・筒隠月子。
かくして二人は、建前と表情を取り戻すべく奔走するのだが……

横寺の変態王子っぷりが半端ないです。なにしろ本音だだもれだけにもうどうしようもない(笑)
で、正直人の話も聞かず突っ走るし、自分の都合ばかり優先するし、ラストまでたどり着いてもたいして人間的には成長していない……んですが、これが不思議と憎めない。下手に完璧超人を演じられるよりもずっと人間らしく、空回りや変われない部分までこみでいいキャラ出してます。
月子の無表情の裏に隠れて出てこない本音や、お嬢様小豆梓の心情描写とか、とにかくテンプレで終わらないキャラクターがいいですね。
ラストまでなかなか魅せてくれます。なるほどそういうオチだったのか!

話の着地が着地だけに、もしかすると次は新作かもしれませんが次も期待してます!


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from お亀納豆のライトノベルまっしぐら on 木曜, 2011/01/13 - 21:43

著:さがら 総(そう) イラスト:カントク 「肉球も耳もエプロンも全体的にやたらふわふわしてるけど、妙に落ち着いて、古きよき日本の浪漫って感じがするよね!」 「浪漫かどうか...