名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

ゴーストハント4 死霊遊戯

タイトル:ゴーストハント4 死霊遊戯(小説:メディアファクトリー)
作者  :おのふゆみ:小野不由美
絵師  :いなだ詩穂
デザイン:?
編集  :?

心霊現象を調査する「渋谷サイキックリサーチ」と関わり、そのままバイトすることになった女子高生・麻衣の視点から、悪霊退治を描くホラー。
時代は経てもまるであせていないさすがの貫禄。

ふと気がついたらもう5巻が発売されてて、あわてて4,5巻を買ってきて読んでます。

同じラノベのホラーでも、甲田学人作品などとはかなり趣が異なり、むしろ原因の究明は理論と証拠の積み重ね、風聞を消して行く中で本当の心霊現象を浮き彫りにする手法がおもしろいです。

新聞などで連日取り上げられる緑陵高校の異変。
そんな中、「渋谷サイキックリサーチ」に依頼が回ってくる。一端は断ったナルだが、生徒会長自らが足を運んで嘆願したことで、いつもの一行が調査に向かうことに。「ヲリキリさま」と自殺した生徒の関係とは?

いつもながら、怪異現象がいろいろ起きていてもあくまで証拠を積み上げて、じわじわと真相に迫っていくその姿勢がいいですね。こう背中がぞわっと来るような。ラノベの伝奇系だとどんなにやばい敵だろうと、相手はあっさり姿を表すので正体不明の怖さってものがあまりないんですが、このシリーズは一貫して「相手の正体」がなかなかわからない怖さが……。

ああ、それと麻衣ちゃんが潜在的なサイキックとは言われていても、そこで超常的なパワーを発揮して相手を撃退したりはしないところもいいです。やはり、麻衣ちゃんは一般市民目線であってこそ!


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