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俺の彼女は飼主(マリア)様、妹はご主人様

タイトル:俺の彼女は飼主(マリア)様、妹はご主人様(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :マナベスグル
絵師  :Bou
デザイン:?
編集  :?

言いたいことはいろいろですが、とりあえず作品についてわかりやすく表現すると……

学園B級アクション群像劇です。
いろいろ条件付きでおすすめ。

かなりのくせの強さで、あとがき曰く「第二回ネクストファンタジア大賞銀賞受賞時に、『こんなもの、小説と呼べる代物ではない』という選評があったらしく、その後大幅に改稿されたとのこと。が、それもなるほど。
・序盤がどうにも読みにくい!
・なかなか読んでて盛り上がらない!
・キャラに燃えor萌えない!
・ぶっちゃけタイトル詐欺
などという数々の弱点を抱えてます。しかし、一人のなにげない行動が他の誰かに影響を与え、どんどん状況が錯綜していく群像劇としては読み進めるほど魅力が増していきますね。なにせB級なので「かっこよさ」「正義」とは無縁なところが、普段目にする群像劇とは決定的に異なる部分ですが、読み終える頃には癖になっている……かも?

校舎裏で女の子を抱きしめた、と聞いて園城颯太は友人・蒼斗に嫉妬怒り。が、よく話を聞いてみると彼女を案じての行動らしい? そこで颯太はくだんの”異様に影が薄い”美少女・楓を呼び出し、蒼斗と二人で会わせることにする。
が、こんななんでもない行動が、なにやらどんどん歯車が狂ってカオスなことになっていく……

メインキャラには特殊能力があったりしますが、正直ささいなもので、なくても話は成り立つレベルです。まあ最大の特徴はなんといっても溢れ出るB級臭でしょうね。全員に漂うこのすかした感覚がなんとも。ゆえにどうやっても人を選びますが、オンリーワンな作品ということで一度お試しを。

余録。壮絶なタイトル詐欺です。内容とはほとんどマッチしてませんのでご注意を。まあタイトルつけるのに困ったんだろうという事情はお察ししますが……。


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