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第1回キネティックノベル大賞佳作受賞作。

これを読むと、きっと八丈島に行ってみたくなります！

転校した八丈島にある喫茶店を舞台にしての基本ふんわか日常系。
ただ日常系といっても……そうですね、個人的には水先案内人漫画「ARIA」を少しイメージしました。
日常系の部類になるんでしょうが、魔女というエッセンスで変化を出しています。雰囲気を楽しめる人ならおすすめ！

両親が長期で家を空けるため、八丈島にいる父の知り合いに預けられることになった主人公。迷いながらもたどり着いた先は、喫茶店。そして面倒を見てくれるという女性は魔女！？
店主が魔女という風変わりな喫茶店を舞台に、同じく親の事情で転校してきた少女・真奈やその友達たちと少々賑やかな島の日常が過ぎて行く……。

島の風景や風景描写がいいですね。
八丈島にがちがちにこだわった、というよりは南国ムードがうまく出ているといった方がいいのかな。
あとがきによれば、元々は作者の旅行記をなんとか生かせないかと思った末の形がこの小説ということなので、なるほど納得です。
あと、あらすじはだいぶ盛ってます。波乱万丈という感じではないなあ。
魔法はだいぶ適当な描写ですが、このゆるさがかえって心地いい。

欲を言えば、真奈の友人は1人か2人で良かったんじゃないかなーという気がしますが、まあそこは贅沢というものか。
小笠原諸島編も読みたいですね。