名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本文以外の部分でいかにして独自性を出すか? 「涼宮ハルヒの憂鬱」編

ごきげんよう、まいじゃー管理人の極楽トンボです。
このところ、ハルヒ関連の話題を持ち出すだけでアクセスがはね上がるという話を複数のラノベ系サイト管理人さんから聞いていたので意図的に避けるようにしていたのですが(笑)、最近ライトノベルの表紙デザインに関する話が各所であったのがきっかけになり、自分の脳内で、本文以外で「目立たせる」「独自性を出す」工夫はどんなものがあるだろう?と点に興味を覚え、とりあえず思い付いたハルヒについて書いてみました。思い付けば他の独自性の出し方も今後取り上げようと思います。

今回のエントリの発想の原点で、直接の内容には関係ないのですが、まずは一連の話題について参考までにリンクします。

参考:
電撃文庫表紙デザインの意義
「各レーベル表紙の白さ」考察
白背景の表紙
「ハルヒ」でキャラの顔がアップになった理由
白バック・キャラピン立ちのデザイン手法

さてご存じの通り、涼宮ハルヒの憂鬱は第8回スニーカー大賞大賞受賞作です。
編集部ではかなり力を入れていたようで、初版についている帯は金色。

今でこそ、金色帯は注目作品などには他の文庫でも普通に用いられていますが、ハルヒ1巻が出た2003年6月当時は非常に珍しく、帯だけでもかなりのインパクトがありました。残念ながら手元には資料が残っていませんが、確か販促用のチラシもあったと記憶しています。
が、実のところ帯以上にすごかったのは……発売日だったりします。
スニーカー文庫は当時も毎月1日が発売日だったのですが、ハルヒのみ6月7日と、発売日をずらし売られているのです。同じ月にマテリアル・クライシスという奨励賞受賞作も発売になってますが、これは通常通り1日に発売。
この日は他のどのレーベルとも発売日がかぶっていないため、燦然と輝く金色の帯がどどーんと平積みされていたのがかなり目立ってました。
私の知る限りでは、このようにわざわざ発売日をずらして売るという戦術がとられたライトノベルは他にないはずです(あったとしても超極小でしょう)。
追記:
と、書いたあとで「学校を出よう!」と発売日合わせたんじゃないの?というツッコミが。

よーく調べてみると、2003年6月は休日を挟む関係で電撃文庫も7日発売でした(汗
うろ覚えってやつぁ……orz
谷川流は受賞のタイミングの関係で、スニーカー文庫と電撃文庫の両賞を同時受賞してしまったために、同時2冊発刊デビューしてるんですよね。なんでこんな有名な話が頭から抜け落ちてたんだ?自分。

追記その2:
同時発刊デビューには間違いないのですが、電撃については受賞したわけではないですね(つか調べればわかったのにああもう……)。この辺のいきさつについてはぎをらむさんが谷川流さんの電撃応募作は「学校を出よう!」ではありませんという記事を書かれているので、参考にしてみてください。
あと、発売日を合わせる戦術は平和さんの指摘で知りましたが、日日日さんのスニーカー文庫のアンダカの怪造学&ファミ通文庫の狂乱家族日記でのデビュー時にもとられています。

参考:
谷川流:レーベルを越えた同時デビュー戦略(のべるのぶろぐ)

えー、なんか微妙に思い切り腰砕けになってますが(苦笑)ともかくもこのように帯と発売日によって、ハルヒは最初の印象づけに成功したのでした。

……もっとも今でこそ爆発的に売れまくっているハルヒですが、その後しばらくは苦戦していて、周囲の期待値に比べて数字が低迷していたようですが……まあそれは別のお話と言うことで。

トラックバック

http://maijar.jp/?q=trackback/694
from 亡国データバンク日記 on 火曜, 2006/09/26 - 03:14

さて各所で「涼宮ハルヒの憂鬱」について再び論説が盛んになってきていますが、何となくDVDがAMAZONから到着すると話題が復活している様な気がす る・・・。 毎月20日以降の木曜日過ぎ...

from 後天性無気力症候群 on 火曜, 2006/09/26 - 00:51

凶華様だ! 本来はファミ通文庫でしか読めぬ、この『狂乱家族日記』だが、その面白さを思い知らせてやるために、今回はレーベルの壁をブチ抜いてザ・スニに降臨してやったのだ! かよ...

最速!なのに……フィルタに弾かれていました

ごきげんよう、天戸です。
つい先ほど、スパムまとめメールの内容を精査してこの事実に気がつきました。

http://novel.no-blog.jp/minkan/2006/09/post_fe41.html

「のべるのぶろぐ」さんの上の記事が、2006/09/24 22:52 と、最速でトラックバックを下さったにも関わらず、スパムフィルタに阻まれ、アメリカのカジノサイトからの大量のスパムに埋もれて消え去っていました。

すいませんでした。

通常、紹介記事などのトラックバックが弾かれた場合には、手動でトラックバックとしてリカバリ(&送信元をフィルタ対象外に設定)しているのですが、それだと「1日前のトラックバック」に記事が追加されてしまうので、気がつかれずにそのまま埋もれかねません。
また、トラックバックよりもコメントの方が盛り上がっているようですので、こちらに置かせて頂きたいと思います。

ここです(再掲)> http://novel.no-blog.jp/minkan/2006/09/post_fe41.html

イジメみたいって、別にゐんどさんは悪くありませんので……あぁ……時事ネタを空ぶらせちゃって、本当にごめんなさい。

帯の色について

2002年12月に第六回学園小説大賞受賞作が発売された時、
大賞の『バイトでウィザード』が金色の帯、
優秀賞の『消閑の挑戦者』が銀色の帯になっていました。
金・銀揃っていたので、えらく目立っていた印象がありますね。

情報感謝です。

貴重な情報ありがとうございます。確認してみたところ、確かに金銀の帯でした。ちょっとこれに味を占めて、次回は派手な帯について取り扱ってみたいと思います。

うろ覚え死すべし…

はい、ご指摘の通り電撃については受賞してません。帯もこの際なので確認しましたが、「大型新人デビュー」となってます。うろ覚えで記事書くとろくなことがないですな。今後気をつけます(苦笑

指摘?

谷川さん同時刊行はされていても、同時受賞はされていないのでは?

更に指摘

日日日の狂乱家族日記1さつめも、スニーカーのアンダカと合わせるために発売日ズレてませんでしたっけ?

それは知らなかったです。

全く記憶になかったので、調べてみました。アンダカの怪造学 Iの発売日は2005年5月28日、これはもともとのスニーカーの発売日ですが、狂乱家族日記1さつめが2005年6月1日発売、まだファミ通文庫が20日発売だった頃なので確かに発売日がずれていますね。
当然二つとも購入しているんですが、どうして覚えていないのか……鳥頭だorz
記事本体はグダグダになってしまいましたが(苦笑)、おかげさまで一つ学習しました。

そういえば

手持ちの栞によると

「日日日、おまえは何者だ!」
と銘打って
・狂乱家族日記壱さつめ
・アンダカの怪造学I

ともに6/1発売となっています。(但しあくまで栞の情報であり、公式ではないかもしれません)

また、この栞は
狂乱家族日記壱さつめとアンダカの怪造学Iとのリバーシブルになっており、
アンダカの怪造学I・狂乱家族日記壱さつめともに封入されていました。
これこそまさに「レーベルを超えた」といえるのではないでしょうか。

スニーカー文庫の発

スニーカー文庫の発売日は公式HPでもコロコロ変わるので厄介です。
(うちが最後に確認した時点では5/28でしたが、6/01に変わってますね)
ちなみに今でも、公式HPにて同時発売したことが分かりますよ。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200502000285

楽天の画像を無断使

楽天の画像を無断使用しているように見えるのですが...

対応しました。

なかなか自分の蔵書のハルヒ1巻が発掘できなかったためについ横着しました。差し替え済みです。(もっともスキャンはスキャンで別の問題がありますが……)

同時発売

あれ、ハルヒの発売日がずれたのは「学校を出よう」と同時発売するために電撃に合わせたんじゃありませんでしたっけ。

ですねー

何を寝ぼけていたんだ自分!! ということであわてて記事を修正しました。うーん、こうなると最初の趣旨がどうにも怪しくなってしまったので意地でも第弐弾以降も記事を作らないといけませんね(苦笑

電撃の投稿作は途中

電撃の投稿作は途中で弾かれたが編集の目に留まり別作品を書かせたら「学校を出よう!」が出来上がったのでは?