名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

零と羊飼い

タイトル:零と羊飼い(小説:一迅社文庫)
作者  :にしかわまおん:西川真音
絵師  :しろ
デザイン:?
編集  :?

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『おれはクライシスものを読み始めたと思ったら いつのまにか別の何かになっていた』

な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれも なにを読んでいたのかわからなかった

……というわけで。
巨大な隕石が地球に向って落ちてきて、まっとうな手段では対応不能となり、異能力者に頼るという
典型的なクライシスもの……だと思ったんですが……いやはや!!

受けられた力ならそれがどんなに巨大であっても、本人は無傷ですべてそのままはね返すレス系能力者。
そのレス系能力者を隕石に向って打ち出し、対峙させることで隕石にお帰りいただこうというすごい計画です。
人類は助かるものの、隕石をはね返す能力者自身が帰還できる見込みがないという任務に、詳細は機密のまま本人から自発的に協力させるためにエージェントが秘密裏にスカウトを行うのですが……。
クライシスもののお約束として、極限状態では人間の奥底の本性がさらけ出されます。
集められたレス系能力者の場合も、例外ではないんですが、いちいち予想外の方向に話が転がっていったあげく、最後はかなり想定外でした。

出だしは、脚本をそのまま見せられているような感じで作品のテンポがぎこちなく感じたんですが、終わってみれば「これはやられたねえ」という気分。
人によってこの終わり方には賛否評論ありそうですが、ありそうでないことだけは間違いなし。


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