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ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc3

タイトル:ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc3(小説:ファミ通文庫)
作者  :たおのりたけ:田尾典丈
絵師  :ありかわさとる:有河サトル
デザイン:?
編集  :?

「ギャルゲの世界が、現実に投影されたらどうなるか?」
これを実際に小説として書いたのが本シリーズになります。
例えば、
・とあるヒロインルートに進んだ場合、他のヒロインは実際にはどうなるのか?
・ギャルゲで当たり前の、血の繋がらない兄妹は結婚できる、は現実では通るのか?
などなど、言われてみればその通りな「ギャルゲの常識は世間の非常識」を描写しているところが最大の特徴ですね。

ギャルゲに親しんでいる人であれば楽しめるんではないかと。
ただ、ギャルゲ的お約束をテンプレとして割り切れないと、覚悟不完了すぎる主人公に殺意を覚える可能性がありますのでご注意を(笑)

そして今回の鍵は、「お金」と「家族」だっ!

血は繋がってないけど家族として生活していて、でも本来ハーレム系の恋愛ゲームを投影している関係で、ヒロイン達はみんな主人公のことを異性として好き、というこの危険な状態をどうやって処理していくのか?

それと、本来一人暮らしをしているからいないはずのゲームキャラが現実として投影された「姉」と「妹」の存在によって、家計が圧迫されて預金残高がすごい勢いで減っているという、これこそまさに普通のゲームではスルーされている事柄ですよね。最近だと、お金を嫌でも意識させられるそっち系ゲームは「ドリームクラブ」くらい?

上のようなシチュエーションについては、毎度楽しめてます。
ただ、上でも書いたように主人公に関しては全く感情移入できないというか、単なる行動しないヘタレ野郎としか思えないですねえ。
誠実な二股? いや二股じゃないか、四股?
なんというかこのシリーズの落としどころもだんだん見えてきたような……世間の白い目にも負けずにハーレムエンドという流れじゃないんだろうかこれは。
そして、今回も実にいい人高橋さん。


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