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まずは完結おめでとう！
伏線も回収し、ナツルを巡る恋模様にもきちんと決着がついた、のですが……

ここまで付き合うからには、根本的には気に入っているのだということはまず表明しておきます。
変身を繰り返して、男子部と女子部を右往左往するナツルはおもしろかったです。
その上で、このシリーズを読んでてとうとう最後まで解消されなかったもやもやを今こそ吐きだします！　つまり愚痴。最後ということでお許しを。　あ、ネタバレするんでそのおつもりでどーぞ。

なんといってもまずはナツル。
12巻になっていきなり主体的に行動するようになりました。ようやく覚醒した、と言いたいところですが、今の今まで振り回されるのみだった人間にろくな前振りもなくいきなり真人間ぽくなられてもどうにも説得力に欠けます。11巻に雀の涙くらい前兆があったけどあれじゃあ、ねえ？

また、ナツルを他の女の子がどうして好きになったのかというその動機がとうとう最後までわからないままでした。いや、ハーレム系のラブコメではよくありますよ？　でも、さすがに過去のエピソードとか後付け設定で付け足してでも納得できる説明をするのが普通だと思うんですが、そんなお約束は華麗にスルー。紅音や水琴はまだひな鳥の刷り込み効果みたいなものが働いたと納得できなくもないですが、雫に関してはさすがにそれなりの理由が欲しかった。それこそ短編集とかでもフォローできたはずなのになんでやらなかったんでしょうねえ……

最後に選ばれたのが紅音というのもなんか微妙に釈然としませんが、それは置いておくとしてもラストで水琴や雫は投げっぱなしというのが、あんだけ恋模様で引っ張ったあげくの結末としてはあんまりな締め方。

ついでに言うと、敵を気絶させたらお互い手足を拘束するぐらいしてください……。学習という二文字はないのか君たちは。そりゃ後から逆襲されるに決まってるよ！

と、このようになんとも最終巻を飾るにしてはいろんな部分に納得がいかないままですが、会長の涙が見れたのでよしとしておきます。

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