名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精

タイトル:シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精(小説:角川ビーンズ文庫)
作者  :みかわみり:三川みり
絵師  :あき
デザイン:?
編集  :?

第7回ビーンズ小説大賞審査員特別賞受賞作。

さてこのシリーズですが、実は今年の4月には1巻が出ていたものの今までノーチェックでした。
たまたま新刊を店頭で見かけ、「そういやおすすめされてたなあ」と思い出し、お試しで1巻を買ってみたわけですが……

うおおおおおおおおおなんというストライク!!!!
なぜ自分は、こんなおもしろいシリーズを今まで読まずにスルーしていたんだあああああ!!!

かつて妖精が人間を使役していたものの、長い月日の中で立場が逆転し今は人間が妖精を奴隷として使役しているそんな世界で、銀砂糖師という最高の砂糖菓子職人を目指す少女と、口の悪い妖精の戦士妖精シャルを主役に描くファンタジー。
ちょっと遅くなっちゃいましたが全力で赤枠おすすめさせていただきます!

一流の銀砂糖師だった母を亡くしたアンは、彼女のあとを継いで最高の砂糖菓子職人に与えられる「銀砂糖師」の称号を得るために、選考会の会場である王都を目指すことになる。途中で護衛として、愛玩妖精のように美形だが戦士妖精で非常に口の悪いシャルを雇い、王都を目指すがアンの旅はトラブル続き。果たして無事に王都にたどりつき、銀砂糖師となることはできるのか!?

妖精を奴隷として使役することが当然の社会で、あえて妖精を友達として扱おうとするアンの甘さや、それをはねつけられる現実、それでもあえて甘くあり続けるアンは一本芯の通った甘ちゃんなので見ていて思わず応援したくなります。
各キャラも見事に立っていて魅力がいっぱい。砂糖菓子は、いわゆる細工ものみたいな感じですがこれの作成シーンにも見ていて力が入ります。なにより確固としたひとつの世界観が成立していてそれを眺めているだけで楽しくなれます。

アンの行く道は厳しいですが負けるなアン!と思わず応援したくなるのです。


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